ES9018 DACを試す(音質評価編)

DACのチップにも色々あります。 必ずしも最新が最高という訳ではなく、昔のチップでも評価が高いチップもあります(多分に「昔は凄かった」的な伝説で盛られているところもありそうですが)。

でも現役チップの中で、ES9018は「評価の高いDACチップ」の最右翼と言ってよいのではないかと思います。

でも実はそんなにES9018に期待していた訳ではありません。 この一年間 DAC7を使ってきて、オペアンプを交換したりして、かなり自分好みのDACに仕上がったと自負しています。 DAC7に使われている WM8741も評価が高いチップですしね。

まずは聞き慣れた AIMP3との組み合わせで確認してみます。 どちらもASIO出力です。
DAC7のオペアンプ選定はAIMP3で聴きながら行ったので、DAC7にとってはまさにホームそのもの。 ES9018にはアウェイです。

久しぶりにAIMP3とDAC7で聴くと、「あー、これこれ」聴き馴染みのあるサウンドです。 無機質ではなくちょっとウォームな感じで、曲の雰囲気をうまく出す感じですね。
そんなに自分の好みなら、DAC7のままでいいんじゃないの?と思わなくもないのですが、何事も比較対象がなければ評価は出来ません。


ES9018は一晩かけてエージングしてありますが、オペアンプがI/V、LPF共にOPA627AUなので、本来ならもっと時間を掛けたいところです。

再生してみると破綻もなく悪くありません。 OPA627の線が太くて力強い音が支配的ですが、DACとしては「精密」という感じ。 脚色せずに出来るだけ正確にD/A変換していますという印象です。

かといって面白みがないかというとそうでもない。 DAC7(WM8741)ではウォームさで隠されてしまう細部まで、鮮明に再生されるような印象です。


次に Voyage MuBox on BBBとの組み合わせで聴いてみます。
実は最初にES9018の音を出したとき接続していたのがBBBだったのですが、一聴して「あ、ES9018の勝ちかも」と思ってしまったのでした。 DAC7だと聴けない領域の音が出そうなポテンシャルが感じられました。

DAC7が(結果的に)AIMP3に特化したセッティングになってしまっていることもあるのでしょうが、CuBoxやBBBとの組み合わせでどうもしっくり来てない気がしていました。

AIMP3のキャラクターは好きですが、BBBの方が音の鮮明さや解像度に関しては優位にあります。 ES9018は余計な色付けが少ないように思うので、BBBと相性がいいのかもしれません。


ということでBBB前提に考えて、今後のメインオーディオのDACは ES9018に交代することとします。 DAC7には寝室で頑張って頂きましょう。

ただオペアンプがOPA6278AUというのが気に入りませんね。 OPA627自体はいいオペアンプだと思いますが、ゴージャスというか音が派手なので。

まずは2回路が使われているI/V変換を、TL072BCPに変えてみましたがあまり良くないですね。
LPFは1回路×2個ですが、オペアンプの手持ちがあまりありません。 LT1028ACNを試してみましたがちょっとイマイチ。 とりあえずOPA627BPに交換してみました。

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1回路のオペアンプをいくつか手配しましたので、届いたら聴いてみたいと思います。