東京電力は17日、経営再建の柱と位置づける火力発電と燃料調達部門の包括提携について、中部電力を優先交渉先とする方針を固めた。火力発電の運営や液化天然ガス(LNG)の調達に強みを持つ中部電との提携が、2016年の電力自由化後の成長戦略を描く上で最適と判断した。東電と中部電は月内にも交渉開始の合意書を交わし、燃料調達から発電までを一体的に手掛ける共同事業会社の年度内設立を目指す。(中略)
東電と中部電は、新会社への出資比率を50%ずつとする方向で最終調整している。東電が福島第1原発事故の賠償問題を抱えているため、中部電は新会社の利益が賠償資金として出資比率以上に吸い上げられることを懸念。さらに、東電の株式の過半数を握る国が新会社の経営に介入することを不安視している。このため、新会社は福島原発事故の賠償責任を負わないことなどを最終契約に盛り込む方向だ。
東電は包括提携で、将来的な火力発電部門の事業統合を視野に入れ、中部電に対し、既存の火力発電設備やLNG調達契約を、新会社に移すよう求めている。今後の交渉では、両社の資産をどの程度、新会社に切り出すかが焦点となる。
面白い。 発送電分離への移行を視野に、東電と中部電の火力部門を切り出して新会社に統合するわけか。
一時、原発事故の廃炉や賠償を行う「バッド東電」とそれ以外の「グッド東電」に分離するというスキームが検討されたことがありましたが、ある意味それに近いことになるかもしれません。
次は東京ガスがどう動くかですね。