ホンダとパナソニック、Li-ion充電池で提携へ

ホンダ、パナソニック提携へ HEV・EV向け電池で協業|週刊ダイヤモンドSCOOP|ダイヤモンド・オンライン

さかのぼること6年前、2008年秋のことだ。旧三洋電機(現パナソニック)の技術系幹部が、ホンダの四輪開発拠点の総本山である栃木研究所を訪れていた。
 
訪問の目的は、経営危機に陥った三洋への出資をホンダにお願いすること。要するに、身売りの相談である。(中略)
 
ところがこの時、すでにホンダにはジーエス・ユアサコーポレーション(GSユアサ)という“婚約者”がいた。間もなくして、08年11月にパナソニックが三洋を買収することで基本合意し、同年12月にホンダとGSユアサがリチウムイオン電池分野で提携したのは周知の事実である。ホンダによる三洋買収話は幻と消えた。
 
三洋出身の技術陣からすれば、6年越しの悲願がかなったと言うべきか。遅過ぎた婚約だと言うべきか。この11月にも、ホンダとパナソニックは、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)の車載電池分野において、広範な提携を締結する。

いやいや、ニッケル水素充電池では前のシビックに三洋製の電池を使ったことがあるし。 そんな大げさなものではないと思うよ。

その提携内容ですが、

早ければ17年春に登場するホンダのHEV新モデルから順に、パナソニック製のリチウムイオン電池が搭載されていく可能性がある。ホンダ社内では、リース販売にとどめていた四輪EVの市販参入も検討されており、いずれ提携範囲はEV向けまで広がるだろう。電池の生産は、角形リチウムイオン電池の生産拠点であり、HEV向け電池・EV向け電池の混流生産ラインのある兵庫県・加西工場で行われることが確実だ。
 
一方で、ホンダがこれまでタッグを組んできたGSユアサとの関係も当面は継続する。
 
両社は、リチウムイオン電池の合弁会社ブルーエナジーを設立しており、設備投資計画が進行している。「人もカネも出していながら、バッサリ切るわけにはいかない。だが、電池の生産計画の“上限”を超える部分から、パナソニック製へと切り替えていくことになる」(ホンダ幹部)。GSユアサの商売がパナソニックに奪われるのは時間の問題とみられている。(中略)
 
パナソニックといえば、VWの新型EV「e−Golf」「e−up!」向け、米テスラ・モーターEV(円筒形リチウムイオン電池)向けなど、多くの完成車メーカーからのEV向け電池の発注が殺到している。また、ホンダのライバル、トヨタのHEV向け電池の量産メーカーでもある。

最近のホンダの「系列外し」は露骨ですからね。 ブルーエナジーも、将来的には持ち分をGSユアサに売却して手を引くような気がします。

パナソニック製Li-ion充電池といっても、ホンダの場合はテスラのような18650セルということはないでしょう。
Li-ionはこれまで各社独自のセルでしたが、今後はVDA規格で標準化されたセルに転換されていくと言われています。 そうなれば、安いところから調達するのが当たり前の話ですね。

パナソニックとの提携を弾みにして、HEVだけではなくEVの開発も加速させる。既述したように、四輪EVの市販参入も検討されている。ホンダが本気でEVに挑めば、HEV、プラグインハイブリッド車、燃料電池車(FCV)といったエコカーの主流獲得の戦いは、ますます混沌とするだろう。
 
過渡的な措置として、レンジエクステンダーEV(REV)の投入が確実視されている。REVとは、文字通りEVの致命的欠陥である航続距離を伸ばしてくれる発電用エンジンを積んだEVのことだ。

アコードPHEVのような「充電できるHEV」には先がないような気がしますね。 むしろ「発電用エンジンを積んだEV」というPHEVの方が可能性があるように思います。