もし円安ではなかったら、輸出は減っていた

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円安が輸出増につながらない本当の理由 | インフレが日本を救う | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

例えば2014年になってから外国人の日本への旅行者が増えていることを考えれば明らかだろう。外国人旅行者が増えているのは、円安(円高修正に過ぎないが)によって日本の観光サービス業の価格競争力が高まっていることがかなり影響しているのは明らかで、これは「サービス業の輸出」が大きく増えているということである。
 
日本のモノの輸出が増えてないのは、円安の効果が小さいのが理由ではない。冒頭で説明したように、2014年は米国以外の各国の成長率が減速してしまい、世界経済の成長率が高まらなかったことが、日本からのモノの輸出が増えない大きな要因になっている。
 
もちろん、大手製造業の海外現地生産比率が高まっているので、円安が進んでも例えば20年前と比べると輸出を押し上げる効果は小さくなっているだろう。それでも、日本企業について観光業などのサービス業を含めて考えれば、円安によって日本企業の価格競争力が高まるのは当然である。

「日本の観光サービス=サービス業の輸出」というのは面白いですね。 確かにその通りです。
モノの輸出は増えなくてもサービス業の輸出が増えるのは、国内の幅広い人に恩恵がありますので、良いことだと思います。

こんなことも。

なお、実際に製造業の現場で起きていることは、アベノミクスにより、円安が進んでも日本の製造業はドルベースでの販売価格をほとんど下げていないということだ。
 
これは、価格競争でマーケットシェアを拡大させるよりも、海外市場での収益率を高めることを企業が最も意識しているためだと推察される。
 
だから、数量ベースでの輸出の伸びは限定的としても、円安によって円換算した輸出金額そして輸出企業の売上高は、2014年になってから増えているのである。

下手に貿易摩擦になっても困りますからね。