アベノミクスに原油安の「神風」、円安デメリットを軽減へ | Reuters
家計でもガソリンや灯油の価格下落で浮いたお金を他に回すことができる。「原油安は減税と同様の効果を持つ」(アムンディ・ジャパン投資情報部長の濱崎優氏)と言われるゆえんだ。
日本総研・調査部副主任研究員の藤山光雄氏の試算によると、原油価格が10ドル/バレル下落すると、原油・LNG輸入額が年間ベースで約2兆円減少する相関性がある。一方、円安が対ドルで10円進むと、原油・LNG輸入額が2.2兆円増加するという。2013年平均の110ドル、100円と比べて、足元で原油が40ドル、円安が18円強進んでおり、このままの状態が続けば、8兆円と4兆円の差し引きで4兆円分の原油・LNG輸入額が減少する計算となる。
足元の原油安は円安(ドル高)要因となっており、日本経済に与えるトータルでの影響度は読みにくいが「現時点では原油・LNG輸入額に与える影響は、円安よりも価格下落のプラス効果の方が大きい」(藤山氏)という。貿易収支の改善は国内総生産(GDP)の押し上げ要因であり、4兆円の改善はGDPを0.8%程度引き上げる。
原油安はデフレにつながるという話もありますが、「良い物価下落」というものもあると思います。
消費増税と輸入物価高の痛みを和らげる効果があるといいですね。