インテリア・居住性・荷室比較 【トヨタ 新型シエンタ vs ホンダ フリード どっちが買い!?徹底比較】
そして3列目は新型シエンタが薄型燃料タンクの採用で、膝の持ち上がらない着座姿勢が得られる。2列目に比べると3列目の快適性は下がるが、座面も相応に柔軟で全高が1,700mmを下まわるミニバンの3列目ではトップ水準。 シエンタはボディの小さなワゴン風のミニバンだが、3列目は“意外”と感じるほどに快適 だ。
対するフリードは、床と座面の間隔が不足して3列目シートに座ると膝が少し持ち上がる。 大人6名の乗車自体はフリードも快適なのだが、新型シエンタと比べると僅かに負けてしまう。
前後方向の足元空間が気になるところですが、高さ方向で比較するとは意外でした。
フリードの全高は1,715mmなので、「全高が1,700mmを下まわるミニバンの3列目ではトップ水準」という表現がちょっと引っかかりますが。
ところでこの記事には興味深いことが書いてあります。
ちなみにこの居住性対決は、とても皮肉なものだ。まずは2001年に登場した「ホンダ モビリオ」がフィットのプラットフォームを使ってコンパクトなミニバンを造った。フィットと同様に燃料タンクを前席の下に搭載したから、3列目の床が低く座面との間隔に十分な余裕がある。全長が4m少々と短いために膝先空間は狭かったが、小さくても空間効率の優れた快適なミニバンであった。
トヨタはこのモビリオを見て闘志を燃やした。特許の絡みで前席の下に燃料タンクを設置することはできないから、薄型燃料タンクを開発して先代(初代)シエンタに搭載。モビリオに近い渾身の低床設計に仕上げた。
となればモビリオの後継となる現行フリードも低床設計と思ったら、前席下側の燃料タンクをボディの後部に設置して常識的な設計にした。「前席から後席への移動性が悪い」というのがその理由だが、空間効率は明らかに下がった。
この勝負が今も続き、3列目の居住性は新型シエンタに差を付けられている。
「フリード」のフロアは、実はフィット系というよりも「ステップワゴン」の構造をベースにしているんですよね(2列目シートの床下に燃料タンクがあるのは「ステップワゴン」も同じ)。 要するに「コンパクトカーに無理やり3列シートを付けた」のではなく「正統派のミニバン構造」のボディなんです。
次期「フリード」の床が現行の390mmからどれくらい下がるかは、八千代工業がどれだけ樹脂タンクを薄くできるかに掛かっています。 ただ新型「ステップワゴン」も390mmと進歩がないので厳しいかな? 現行オデッセイは300mmらしいので、まだ下がる余地はあると思います。
方やトヨタのノア・ヴォクシー・エスクワイヤの360mmを新型「シエンタ」で330mmと更新しました。
【ビデオ】トヨタ、12年ぶりにフルモデルチェンジした新型「シエンタ」を発売! - Autoblog 日本版
全長4,235mm × 全幅1,695mm × 全高1,675mmというサイズは、先代より115mmほど長くなり、ホイールベースも50mm延長されて2,750mmとなった。これにより1列目から3列目までの席間距離は10mm拡大し、シートバックを薄くしたことで2列目と3列目シートのニークリアランス(前席から膝までの空間)もそれぞれ25mmと20mm拡がった。さらに"5ナンバー枠"に留まる全幅を変えずに室内幅も40mm拡げられているという。
これを見ると、3列目シート乗員の足の下に燃料タンクがあるのがよく分かりますね。