電池の国際会議に見る日本と韓国の立ち位置:日経ビジネスオンライン
システムメーカーのAVLは、米テスラモーターズのEV「Model S」に適用されているLIBを、彼らの立場から直接評価している。電池はパナソニックが供給する民生用ベースの18650円筒型タイプであるが、一部で安全性での懸念があることを示唆する。
本年、1月に開催された「AABC Europe」でも説明していたが、その内容とは、大概の安全性評価ではクリアーしているものの、釘刺し試験ではEUCAR Level 5と最も低い評価であるというもの。欧州自動車業界の規格では受け入れられないと発言。その理由についてAVLは説明していないが、正極材料にニッケルリッチのNCA(ニッケル・コバルト・アルミニウム)材料が適用されていることに起因しているはずだ。
セルの公称容量は3.18Ahとなっているが、AVLが実測すると2.97Ahとなっているとのこと。この差が生じる原因は不明とも。25℃での容量劣化は、65サイクルくらいで半分程度まで進行するとも報告し、手作り品の電池パックは、他の自動車メーカーのものと比較すると見劣りすると説明している。
東芝出身者が務める外部機関で、パナソニックのテスラ用LIBの安全性評価を独自で行ったところ、結果が悪かったので東芝関係者は驚いたとも聞く。東芝の評価基準では、車載用LIBとしてはNGとのレベルらしい。
まあ、公的機関による評価ではないのでフェアではないかもしれませんが、これで砂漠の真ん中に「ギガファクトリー」とか作っちゃうんだから凄いよね。 「スペースX」のロケット爆発じゃないけど、スピード第一のアジャイル開発のスタイルなんだろうか?
18650型のメリットは大量生産による低コスト、デメリットはバラつきと容積・重量効率かなと思います。
でもLi-ionバッテリーセルは VDA規格が出来て、パナソニックも含めてそれに準拠したセルを開発しているはず。 セルが統一されれば、アプリケーションからしても使いやすくなるので、採用例が増えて生産量が増し単価も下がると予想されます。
それでもなおパナソニックが18650型に固執するのはなぜなんでしょうね? と思ったら、今後の電池は変わるようです。
テスラの次世代電池は18650より大きめの円筒型 - 電動化 - 日経テクノロジーオンライン
Model 3は、Tesla社の現行高級EV「Model S」に対して、価格を半分程度の約3万5000ドル(1ドル=120円換算で約420万円)に抑えながら充電1回当たりの航続距離を同等とすることを狙ったCセグメントのEV。同社は搭載する電池を、パナソニックと共同で開発している。Kelty氏は、『日経Automotive』による2015年3月の取材で、「将来の標準品となり得る新しいサイズや形のリチウムイオン電池を開発する」と語っていた。
Tesla社の次世代電池が円筒型だという噂はあった。Kelty氏はついに今回それを認めた。同電池は、同社がパナソニックと共同で米国に建設する将来的に年間35GWhのセルを生産できる工場、および年間50GWhのモジュールやパックを生産できる工場で製造する。
Kelty氏はかつての『日経Automotive』の取材で「新工場は新しい設備を導入するため、サイズや形状に制約はない。最も効率的に生産可能なものをゼロから検討する」と語っていた。18650より大きめの円筒型に決めたのは、そうした検討の結果という。
使用本数をある程度の数に抑えようとすればそうなりますよね。 プリウスなどで使われているニッケル水素電池は単1形くらいの大きさのセルですが、それぐらいになるのかな?