東京ガス、衝撃の安値で挑む電力自由化「総力戦」 :日本経済新聞
「東ガスはルビコン川を渡った」。JPモルガン証券の西山雄二アナリストは値下げ競争への参戦をこう評する。自社電源が豊富な東ガスが価格競争に転じたことは「ライバルの東電にとって脅威」。その半面、「1年後に都市ガスで東電に同じ戦略を仕掛けられやすくなる」。
迎え撃つ東電。東ガスの動きを警戒しながら、攻守が入れ替わる17年4月を待つ。2月16日にはガス事業説明会を開き「我々は東ガスより安く都市ガスを販売できる。24年3月期には都市ガス販売で関東圏のおよそ2割のシェア獲得を目指す」(東電のカスタマーサービス・カンパニー)と表明した。
東電がすでに法人向けに販売する分を除くと、東ガスはおおよそ約200億円の利益を失う計算になる。両社の目標年度に差があるので単純比較できないが、東ガスにとって都市ガス自由化による収益減のマイナス影響は大きく、都市ガス事業で守りを固められるかが収益を左右しそうだ。
電力小売りに乗り出さなくても都市ガスで東電から攻められるのは同じこと。 相互不可侵条約なんてないのだから。
だったら先制攻撃あるのみです。
ただ契約者(一般家庭)の取り合いよりも、「ラストワンマイル」を確保する方が重要になってきます。
カギを握るのが関東圏の地方ガス会社との関係強化だ。東ガスはこれまで自社の販売供給が届かない地域は、地方ガスにガスを卸売りしてきた。16年2月までに合計42社と主に家庭向け電力販売で新たに提携し、補完関係を発展させる。東ガスの広瀬道明社長は「卸先の事業者とは太い絆で結ばれている。この財産を生かして自由化の時代に挑む」との決意を語る。
東ガスの囲い込み戦略は攻守両面で重要な意味合いを持つ。東電も関東では地方ガスへの卸販売に力を入れる方針のためだ。東電に地方ガスを奪われれば卸先が減ってガスの採算が悪くなり、値下げ競争に不利に働く。電力販売先も失う。反対に守り抜ければ電力、ガス事業の収益に大きなプラスに働く。
鍵を握るのは京葉ガス、大多喜ガス、武州ガスかな。 東彩ガスと東日本ガス、新日本ガスはニチガス系列なんで、東電陣営に入るだろうし。
これら中堅事業者からさらに小規模な事業者にガスを供給していますからね。 たとえば日高都市ガスは武州ガスから供給を受けています。