この辺りは小高区井田川という地域らしい。 かつては水田だったのかな? 津波と原発事故で太陽光発電くらいしかできない土地になってしまったんだろう。
06:19 県道255号線に突き当たって右折する。
06:21 県道391号線に乗り換えてさらに南下。
右手は福島水素エネルギー研究フィールドという太陽光発電で水素を作る研究施設らしい。 採算合うのかね?
貴布弥神社付近を過ぎると寂しい感じに戻る。 津波ですべて流されてしまったのだろう。
06:26 県道254号線で高瀬川を渡る。
この県道254号線と R6の間に広がるのは荒野のみ。
できるだけ海岸線を走りたいので、請戸漁港の方へ左折する。
堤防を乗り越えて、外側にある新港に入っていく。 新しい設備が稼働したのは 2020年ということだが、原発事故の風評被害がなければもっと早くに復興できたのだろう。
06:30 堤防の内側に戻ってバイクを停める。 神社の跡らしき場所があったので行ってみる。
苕野(くさの)神社というところらしい。 漁港が近いから、かつては安全祈願などで訪れる人も多かっただろう。
看板を見かけたので、請戸小学校の方に行ってみる。
まだ 06:32なので開いてない。 というかここも予約制なので入れないのだが。
これだけ海に近くて津波による被害者が出なかったというのは素晴らしい。
てっきり2Fに垂直避難したのかと思ったのだが、1.5km内陸にある大平山まで歩き、さらに R6まで歩いて避難したらしい。
地震直後に避難判断をしていなければ間に合わなかっただろう。
校庭から海の方を警戒するように並ぶ蛙の石像があった。 震災後に置かれたものらしい。
06:35 請戸小学校から南下して県道254(391)号線に戻る。 福島県復興祈念公園と書いてあるが、まだあるのは足場パイプで組んだ見晴台のみ。 いずれは綺麗な公園ができるのだろうが、それが復興かというとなんか違う気がして複雑な気持ちになる。
06:38 海沿いを南下する県道391号線と分かれて、254号線は右折して内陸側へ向かう。
右側にあるのは東日本大震災・原子力災害伝承館だが当然まだ営業時間外(9時から)。
06:41 34分前に通過した R6との交差点に戻ってきた。 JR常磐線と R6を跨ぐ立体交差を含む復興シンボル軸(ロード)という作っているらしい。
R6を突っ切りさらに内陸へ。
白いフェンスの中にはまだ津波で出た瓦礫が保管されていた。
枝道への入り口はほとんど閉鎖されている。
06:49 常磐道 常磐双葉I.Cを通過して、再び浪江町へ入る。
「帰宅困難区域につき長時間の停車はご遠慮ください」と看板が出ている。
浪江町の内陸部は、原発事故による放射性物質の雲の通り道に当たってしまったので、残留放射線量が高いのだ。
県道35号線で北上する。
除染して表土を剥ぎ取った田畑だが、再び農業ができるようになるまでは途方もない時間が必要だろう。
放射性物質は時間の経過とともに漸減するからまだいい。
限界集落のようにぎりぎり踏ん張っていたところに避難指示が出て住民が居なくなったら、そこから集落が再生するのは限りなく困難だと思う。
06:58 R114(R459)にぶつかって左折。 クルマはほとんど走っていないが信号機は生きている。
06:59 おっと、この先二輪車通行止め!? 検問があるようだ。 県道34号線へ右折してさらに北へ回る。
南へ帰りたいのにどんどん遠周りしているな。
南相馬市に入る。 小高区川房の集落は住民も居て農業も出来ているようだ。
07:04 2車線の良い道だったので山を越えられないか左折して入ってみたが、残念ながらここで行き止まりらしい。
07:10 県道34号線に戻り、常磐道と絡み合いながらさらに北上する。
07:18 太田川を渡ったところで、ナビが左折しろというので細い道に入る。
地域の方々が草刈りをしていた。 やっと「人間の生息域」に戻ってきた感じでホッとする。
県道49号線に合流する。 今度こそ目前にある阿武隈山地を越えられるか?
07:21 横川ダムを通過。 ここまで通行止め表示はないから大丈夫だろう。
07:28 この先のトンネルを抜けるとR114との合流地点だ。
原浪トンネルに入る直前に何か標識があったがよく見えなかった。
嫌な予感がするな... でもここまで来たら行くしかない。
トンネル出口が近づいてきたのでカメラを構えながら進むと、やっぱり居たよ。
07:30 検問で確保される。 出てきたおじさんが定年退職した職場のOBに少し似てて笑える。
ここに至るまで二輪車通行止めの標識はなかったと文句を言ってみたが、それで通して貰えるわけでもない。
「R4に出たいのでどうやって行けばいいのか」と尋ねると、「さらに北の県道12号線に回ってください」という。
07:36 お礼を言って引き返す。
07:46 県道34号線との接続地点まで戻ってきた。 28分間のロスだな。
確かに県道49号線を北から走ってくれば二輪車通行止めの標識はあった。 だが南から県道34号線で来て左折した場合は標識の場所を通らない。
まあ事前に二輪車通行止めの区間を調査していなかった自分が悪いね。
福島脱出編へ続く