下駄を履かせてもなおいまいち信用しきれない Unicornのサイドスタンド。
ハンドルを右に切るといくらかマシになるようだが、このままだとフェリーに乗ったとき(基本サイドスタンドで停めるように言われる)に倒れそうで不安になる。
サイドスタンド使用時に不安定になる要因は 2つあるようだ。
1つめはサイドスタンド取付部の剛性不足だ。
150cc時代の Unicorn(KSP)まではフレームにサイドスタンドが直接取り付けられていた。
160cc(K38、K1K)になってからはスーパーカブのようにサイドスタンドはステップバーに取り付けられている。
このステップバーのサイドスタンド取付部の剛性が不足している(補強のガゼットが小さく、板厚もt3.2と薄い)ようで、サイドスタンド自体をいくら強化しても問題は解決しない。
対策としてはステップバーのサイドスタンド取付部にガゼットを溶接して補強することになるが、2つめの要因のせいでそれだけでは解決しない。
2つめはサイドスタンドの位置だ。
これは Webで拾ってきた写真だが、150ccのときはサイドスタンドが接地しているのはステップバーの真下辺りだった。
前述のように 160ccになってからはステップバーにサイドスタンドが取り付けられている。
そのためサイドスタンドの位置が車体の前方寄りに位置することになった。 接地する場所もステップバーよりも前方にある。
結果としてリヤシートやトップケースに重い荷物を積んでサイドスタンドを掛けると、フロントタイヤが持ち上がるような形で転倒することになる。
こと安定性に関しては、こちらの要因の方が大きいのではないかと考えている。
Unicorn 160と同様な特性を持つバイクに CT125がある。
スイングアームに第二のサイドスタンドを付けると解決するようだが、Unicornでその方法をとるのは難しい。
その CT125にはエンデュランスから強化サイドスタンドブラケットが発売されている。

¥9,900
CT125 ハンターカブ JA55 強化サイドスタンドブラケット | エンデュランス パーツカタログ
ノーマルサイドスタンドでは、荷台部に多めの積載を行った場合、車両後方に荷重が偏るため、フロントタイヤが浮きあがり不安定な状態になりサイドスタンド側に転倒する場合もあります。
そこで本商品は、サイドスタンドの位置と車両の傾きを調整することで、リアキャリアに積載している場合にも、より安定するように設計しました。
また、サイドスタンド本体を純正品流用することで、安全装置であるサイドスタンドスイッチもキャンセル等せずに、そのまま装着することができます。
弊社で行った社内テストでは、平らなコンクリート上で、サイドスタンドで停車させた状態で車両の荷台部に50kg積載した場合に、ノーマルサイドスタンドではフロントタイヤが浮きあがり転倒してしまいましたが、本商品は十分に安定性が強化されていました。
この強化ブラケットを使用することで、サイドスタンドを80mm程度後方に移動することができる。
さらに強化ブラケット自体もエンジンに共締めされるので、ノーマルの取付部の剛性不足も補うことができる。
剛性不足と取付位置、この 2つの要因を一度に解決できるのがこの強化ブラケットだ。
当然ながらこの商品は CT125用なので、Unicornに使うことはできない。
だがワンオフで似たようなものを作る場合に参考になるかもしれない。
Unicornを買ったときに成約祝いで WeBikeから貰ったポイントが 2,930ptあるので、それを適用して購入してみた。
サイドスタンドが付いていた場所にこの強化ブラケットを固定することでサイドスタンドの位置を移動する。
横方向にも段差があるが、これはサイドスタンドの横への張り出しを増やすためか。
Unicornの場合でも、単純に真後ろに移動するとピリオンステップサポートに干渉するので、横方向へも取付位置をずらす必要がある。
サイドスタンド取付部の板厚は約 9mm。 エンジン下面のステップバー取付けボルトに共締めする部分でも t4.5くらいある。
サイドスタンド取付面の角度は CT125と Unicornで当然ながら異なるはずだが、ワンチャン小改造で付く可能性もある。
まとまった時間が取れたら試してみよう。