これまであまり気にしていませんでしたが、最近フライホイールに興味が向いています。
写真は支那エンジン(無変速)のフライホイールです。 セル付なので、ジョルカブと同じ形態です。 内側にマグネットが仕込んであります。 重さは1,250gありました。
外周に見える突起は、ピックアップで点火タイミングを拾うためのものです。
裏側にスタータースプロケットと組み合わされる、ワンウェイクラッチがあります。
なぜ今、フライホイールなのかというと、少し過剰なくらいの低速トルクを弱めて、その分吹け上がりを軽くしたいと思ったからです。 そのためには、フライホイールを軽量加工する必要があります。
一般的には旋盤で削って、200gくらい軽くするようです。
それで、セル付横型エンジンのフライホイールについて少し調べてみたのですが、機種によって部品番号が違うんですね。 みんな同じかと思っていたんですが。
フライホイールの重さが変われば、同じエンジンでもトルク特性が変化しますから、車両のキャラクター(使われ方)や車重に合わせて専用に設定されているのかもしれません。
あるいは、機種による点火時期の違いはCDIだけでなく、フライホイールの突起の位置も違うのかもしれません。 現在はジョルカブのフライホイールに、C90のCDIの組み合わせなので、ちょっと不安になりました。
そこで、アストロプロダクツで大きな分度器を買ってきました。 まず支那のフライホイールをチェックしてみます。
まずTマーク(上死点を指す)を0度に合わせて置いてみます。
Fマーク(アイドル時の点火時期)は15度を指しています。 C90やC100EXと同じですね。 その外側の2本の線は、進角した時の角度でしょうか。
この状態で、フライホイールは時計方向に回転します。
ウッドラフキー(クランクピンと一致)は約70度の位置。 横型エンジンは、水平から10度シリンダーを起こしているのですが、計算が合いませんね。
点火タイミングの突起は、Tマークからウッドラフキーとは逆方向に105度でした。 エッジで取るなら95度くらいでしょうか。
ピックアップとジェネレーターのコイルは、Lクランクケースカバーの内側にあります。
Tマークの覗き窓を0度とすると、ピックアップの位置は125度の位置にありました。
シリンダー(赤線)とTマーク覗き穴(緑線)の角度は80度。 覗き穴とピックアップ(黄線)の角度は125度。
フライホイールの計測結果が正しいなら、Tマークが覗き穴に来たときに、クランクは上死点手前10度の位置で、突起はピックアップを20度通り過ぎていることになります。 うーむ。 ホンマかいな。
軽量加工(当然外注です)に出すとしても、今使っているのを外して加工する訳にはいきません。 支那で代替という手もありますが、今のを外すのが面倒なので、新しくフライホイールを注文しました。
せっかくなので、CDIと同じC90のフライホイールです。 重さや突起の位置が、ジョルカブとどの程度違うのか(あるいは同じなのか)興味深いところです。
かぶや
管理人様
ごぶさたしております。
フライホイール確かにいろいろありますね。ホンダのASEAN仕様でも結構型番違いますね。私も何個か仕入れたんで管理人様を見習って調べてみます。
ダブリン市民
かぶやさん、こんばんは。
やっぱり排気量が大きいと、フライホイールの重量も重いんでしょうか? それとも、フライホイールに頼らざるとも低速トルクがあるので、50ccより軽い(もしくは同等)んでしょうか。
明日、C90のフライホイールが手元に来るので、また調べてみます。