「HEV・EV用電池として、SCiBは自動車メーカーの有力な選択肢に」(前編)
一般的に二次電池は、充放電の繰り返しに伴い電池容量が低下していきます。従来のリチウムイオン電池の寿命は、充放電の繰り返しサイクルで長くても1,000回です。これを越えると交換が必要になります。しかし、SCiBでは6,000回は十分に使用できます。SCiBTMで6,000回通常の充放電サイクルを繰り返した後の容量維持率は90%以上です。急速充放電を繰り返し電池に高い負荷をかけた場合でも、6,000サイクル後に80%以上の容量が維持されます(図3)。
自動車のように長期間使用される耐久消費材にとって、電池の寿命が長いということはコストの点で、非常に大きいメリットです。電池の寿命が1,000回だとすると、ほぼ毎日充電した場合だいたい3年に一回は電池の交換が必要です。一方で、6,000回の寿命というのは、約20年になります。こうなると、自動車の寿命より電池の寿命の方が長いことになります。
他にも「充電時間が1分半」とか素晴らしいと思うんですが、負極のSCiBって理論容量はどれくらいなんでしょうかね? 東芝の発表にはエネルギー密度とかには触れてなくて、それは都合が悪いからなんじゃないかと邪推するんですが。
それと毎日充電で20年というのはEVなら分かるんですが、(プラグインとしても)ハイブリッドでは尺度としてあまり意味が無いんじゃないかと。
そもそも走行中に回生/放電を激しく繰り返しているわけですから、6000回というのが果たして十分なのかもわかりません。 ニッケル水素に比べてどうなんでしょうかね?
また、保存特性(保存状態での性能保持特性)はニッケル水素電池などより劣り、さらに、満充電状態で保存すると電池の劣化は急激に進行する。
この辺の改善もお願いしたいですね。