トヨタ 米国でのアクセルペダル改修が欧州から半年遅れたワケ

トヨタ自動車社長らの記者会見報告(下)---質疑応答の後半,対応の妥当性に関する質問が相次ぐ - クルマ - Tech-On!

(米The Wall Street Journal)もしかしたら佐々木さんの方が適任かもしれませんが,もし豊田さんも分かりましたらお答えください。今回,アクセルペダルに関してまして,解決策が発表されましたけど,この件に関しては同じペダルで同じ材質,欧州で既に(2009年)8月に手を打ってらっしゃいますね。そこでペダルの改善案を提示し,それは実施されているわけですけど,原因は昨年の前半に究明されたと佐々木さんはおっしゃっていますけど,その究明された原因,欧州で改善案を出し,実施している。それなのに米国でペダルに関して何もされなかった,要するに(2009年)8月に欧州で実施した改善案から,5~6カ月経って,初めて米国で改善案が示されるわけですけど,なぜここまでずれ込んだのか,詳しく説明していただけますでしょうか。

痛いところを突くね、WSJ

これに対する佐々木氏の回答は、

事実関係で申し上げますと,確かに最初にお客様の申し出があったのは,欧州で販売しております右ハンドルのクルマでアクセルペダルの戻りが悪いというご指摘がありました。これを調べて,実際の欧州での改善は8月にあったと申し上げましたと思いますが,その時点におきまして,当然,ほかのところは大丈夫か,ということは,市場の情報をウォッチしていたわけであります。米国では,その時点では,気候も夏でございましたので,湿気といいますか,結露現象ですので,米国ではその時点ではそういう不具合の発生がたまたまなかったのだろうと思います。それが昨年の秋口以降,米国でも発生が報告されて,確か昨年の末までで十数件の米国内での報告があったと思います。そういう発生の報告があった時点で,やはり同じ現象ではないかということを確認して,欧州の対策を横並びで展開したと。経緯から言うとそういうことでございます。
 
実は,私どもの会社の中の,いわゆる生産品をどう改善していくかという部隊があるわけです。これは,設計を中心にした部隊であります。ここが良かれと思うことは遅滞なく展開すると。一方で,市場の情報をウォッチしていくと,市場措置が必要かどうかということをいつも検討している部隊,こことの時差といいますか,連携が必要なわけでありますけど,実際にこの問題が市場の措置を必要とするのではないかというふうに判断を,判断をといいますか,そういう活動が見えてきたのが,実は今年の初めぐらい,昨年の末から今年の初めぐらいということで,多少量産品の切り替えを指示したタイミングと,市場措置のタイミングがそうなっておったという,決断をするタイミングがそうなっておったという事実関係です。
 
故意に何かをやったとか,ということでは別にございませんけど,いろんな疑念を皆様方に抱かせてしまったようなことについて,我々の方の,先ほど申し上げた委員会の中でも,きちっと透明度の高い情報公開ということも大きなテーマとして取り上げて参りたいと思いますので,よろしく皆様方のご指導,ご意見等をいただきたいと思います。

うーん。 確かに市場によって気候風土が異なるので、問題が出たり出なかったりするのは確かです。
でも結露だろうがなんだろうが、ペダルに水分が付着するというのは程度はさておき起こりうることなので、「市場の情報をウォッチ」しているヒマがあったら、同じペダルを使っているものはリコール全適すべきだよね。

だいたい、ペダルなんてそんなに精密部品という訳ではないのに、なんでちょっと結露したくらいで膨潤して動きが悪くなるかな?
樹脂の材質が問題なんだろうけど、構造自体も適切ではなかったのではないかと思いますけど。