近聞遠見:田中角栄とオールドパー=岩見隆夫 - 毎日jp(毎日新聞)
当時、政界の大御所だった吉田茂元首相に接触したいと思い、吉田の側近、佐藤栄作に仲介を頼む。佐藤が、
「ご引見を」
というと、吉田は、
「ああ、あの山猿か」
と応諾した。田中はさっそく神奈川県大磯の吉田邸に出掛け、贈り物には良寛の書を持参する。皮肉屋の吉田がそれを見て言った。
「本物か」
「ええ、値段からみて……」
「本物でもおまえが持てば偽物になる。偽物でもおれが持てば本物になるんだよ」
と人を食ったことを言いながらご機嫌だった。この時、
「まあ、飲め」
と吉田がすすめたのがオールドパー。
「白ひげのじいさんのラベルを張った洋酒を振る舞われた」
と佐藤に報告すると、
「あれが出たのなら、おまえ、気に入られたのだ」
と佐藤がもらした。
いい話だなと思います。 まさに「小説吉田学校」を地で行くようなエピソードですね。 こういう逸話は、今の薄っぺらい政治家からは生まれないでしょう。
自分が初めて「美味しい!」と思った酒は、I.W.HAPER でした。
就職試験の面接を受けたあと、青山から当時姉が働いていた赤坂まで歩いていきました。 赤坂見附の小洒落た店で食事して、ボトルキープしてあったHAPERを頂いたような記憶があります。
無事就職して、最初のボーナスが出た時に、今は無き浜松の西武百貨店で I.W.HAPER を買ったのですが、7,000円もしました。 今なら1800円で買えますけどね。 当時は酒の量販店なんてなかったですし。 まだバブルが来る前の23年前の話です。
その後、バーボンを飲むと二日酔いで頭痛が酷くなってしまったので、スコッチに移ります。 オールドパーは先輩が飲ませてくれたことがありますが、あまりピンと来なかったです。 給料が入ると、ジョニ黒とか飲んでました。
次に衝撃だったのは、英国出張みやげに先輩が買ってきてくれた Glenmorangie 10年 でした。 シングルモルトを初めて知ったのがこの時でした。 「こんな旨いスコッチがあったのか!」と、しばらくはシングルモルトばかりを飲んでました。
人との思い出となると、マラッカでK氏のボトルで飲んだ CHIVAS REGAL ですね。 おそらく飲む度に思い出すことでしょう。
今は、基本はСтоличная(ウオッカ)のオンザロックですが、置いてあれば Jameson (アイリッシュウイスキー)を飲みます。
最近の若者はチューハイ(それも甘めのヤツ)を好むようですが、ハイボールのブームからウィスキーのうまさに目覚めてくれるといいですね。