新入社員のリアリティー・ショック

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“裸”になれない上司は、いらない?:日経ビジネスオンライン

私がこれまで新人社員とのインタビューで聞いた“ストレス”=リアリティー・ショックも、そのほとんどが上司に関するものだった。
 
具体的には、次のような声が寄せられた。
 
 ・ 研修では「創造力を高めろ」と教わったのに、配属先の上司には「新人は自我を捨てろ」と言われた。
 ・ 「新人には人格はない。俺の言ったようにやればそれでいいんだ」と言われた。
 ・ 上司が何も教えてくれない。何をやっていいのか分からない。
 ・ 「自分で仕事を作れ」と言われて、どうしていいのか分からなくなった。
 ・ 誰に何を聞いたらいいのか分からない。
 ・ いつも監視されているような気がして嫌だった。
 ・ 上司や先輩とコミュニケーションがほとんどなく、一人でパソコンに向かう時間が多くて不安になった。
 
(中略)
 
こうした新人の不満には、上司たちだって“言い分”がある。
 
 ・「自分のやりたい仕事など自分たちだってままならないのに、入社したての新人ができるわけがないだろう」
 ・「石の上にも3年って言うだろう。3年後に成長できているかどうかを考えろ」
 ・「何でもかんでも助けてもらえるって信じているのが、ゆとり世代の特徴だよなぁ」
 
といった具合だ。

「鉄は熱いうちに打て」というのはその通りなのですが、一方でドラフト1位のルーキーでも開幕1軍でスタメン出場なんてほんの一握りです。 たった3ヶ月で活躍しようなんて思っているとしたら、身の程知らずとしか言いようがないですね。

では、なぜ昔も今も新入社員たちは、上司に不満を抱くのか?ですが、

シャインはその理由を、「多くの新入社員たちは、最初の仕事で何かを学んでしかるべきだと考え、彼らを指導する上司がいてしかるべきで、その上司たちから適切なフィードバックを受けてしかるべきだという期待を抱いているからだ」としている。
 
そして、その原因を「学校では物事が一般的によく組織化され極めて構造化されている。就職に至る過程も極めて合理的であるため、実際の組織が決してよく組織化されておらず、合理的でもないことに直面し、不満を募らせるのではないか」と推測した。

それこそが社会を知らないということであり、だから社会化が必要なんですよね。

組織社会化の最大の課題は「役割の獲得」である。会社で確固たる居場所を得て、自分がやるべきことを見いだし、新入社員は自分の役割を獲得していくことで組織の一員となっていく。その過程に大きな影響を及ぼすのが、“最初に出会った上司”なのである。
 
新入社員たちに与えられる最初の仕事は、多くの場合、簡単な事務作業や雑用などで、余計に意味を見いだすのが難しい。また、どんな職種であっても、外から見る仕事と実際の仕事には大きなギャップがあるものだ。
 
「こんなことやるの?」とがっかりすることも少なくない。そう。どんな仕事であれ、仕事のほとんどは、「マジ?」と最初の期待を裏切るような地味で、しんどい地道な仕事なのだ。
 
そんな“現実の仕事”を目の当たりにした時に、どういう手ほどきを上司がするかで、新入社員の“その後”が決まる。新入社員はこっちが思っている以上に、“ウブ”な存在なのだ。

「最初に出会った上司」が大切というのは、優秀な係長が重要というのと一致するかも。


下積み仕事というのは単調で辛いものが多いです。 よく料理店で新人が仕込み作業を延々とこなしていますが、あれは「絶対にやらねばならない重要な仕事」なので、まだ救いがあります。

でも会社組織では、なんでそんなことをやらなければならないのか意味が分からない雑事がいっぱいあって、たいていはヒマそうな新人にまわってきます。
でもそんな仕事でもしっかりやっていれば、だんだんと組織の一員として認めてくれて、意味のある仕事が回ってくるんですけどね。
それに意味のない仕事でも、自分なりにやり方を工夫すれば、面白い仕事にすることが出来ますよ。

まあ誰しもが通る道なんで、頑張っていただきたいものです。