バイクユーザーの9割は6000回転、140キロで十分

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低中速で楽しくツーリング ホンダ「NC700X」開発の宮崎氏 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

--身近な存在にするため、何を意識したのか
 
「以前、バイクに乗っていて、もう一度乗りたいと思った人たちが、日常の使い勝手で何が必要なのかを議論した。まず荷物を入れるスペースが必要だととか。エンジンの性能も、独の高速道路アウトバーンですら最近は混雑しているので、1万回転とか時速200キロとかは必要ないのではと考えた。実際にモニター調査をしたところ、9割の方が日常では6000回転、140キロで十分だということが分かった」
 
--それで、低中速域を重視したバイクを作ろうと
 
「社是でも、『廉価で高品質な商品を多くの人に提供する』と謳っていることをずっと忘れていた。とはいっても、15年前に、『低中速域重視のバイクを作る』と言っても『バカか』と言われたと思う。リーマン・ショックや東日本大震災を契機に、よりリーズナブルで環境に良い商品を求める風潮が高まってきたことは、開発の追い風になった」
 
--実際の評判はどうか
 
「日本よりも先に発売した欧州で、ジャーナリスト向けの試乗会を行った。彼らは乗車する前は『たったの50馬力しかないなんて、なんなんですかこのバイクは?』とバカにしていたが、実際に乗ってもらった後は、『十分に力強いし、速い。それなのに燃費も良い』と評価してくれた。『ホンダは、米アップルがiPhoneで携帯電話に革命を起こしたように、このバイクで革命的なことをやった』と評価してくれた人もいた」
 
--具体的には、低中速域のどういう走りが評価されたと思うか
 
「例えば、車に混ざってバイクで走っているとき、高回転高速だと周りを見る余裕がなくて、町中の景色を楽しめない。楽しい運転をするのにリスクを感じてしまう。だが、このバイクは周りを見ながら『味わいのある走り』が楽しめる」

トランザルプ600Vが発売されたのは、1987年でした。 この時に既に「ニューミッドコンセプト」で目指したエンジン特性は、実現出来ていたと思いますけどね。

とはいえトランザルプ600VHの最高出力とトルクは、52PS/8,000rpm、5.4kgf-m/6,000rpm。 排気量が上がった700Vで44.1kW[60PS]/7,750rpm、60Nm[6.1kgf-m]/5,500rpmです。
それに対してNC700Xは 37kw[50PS]/6,250rpm、61Nm[6.2kgf-m]/4,750rpmですから、さらに低回転でトルクが出るようになっています。

60km/h定地燃費では600Vが36.0km/L、NC700Xは41.0km/Lです。 排ガス規制などが比べ物にならないほど厳しくなっていることを考えると、評価に値する燃費ですね。

車両重量に改善が見られない(NC700X、700V共に214kg、600VHは197kg)のは残念ですが、価格を抑えるためには仕方ないのかもしれません。 税抜¥619,000というのは、1993年の400V(税抜¥579,000)と比べても安いと思いますし。

ただトランザルプは「デュアルパーパス」であり、オフタイヤを履けば悪路も走破できました。
NC700Xじゃあ、大弛峠は厳しそうですね。

--このフレームとエンジンで、4車種目や5車種目も投入するのか
 
「私と青木(柾憲上席研究員=開発責任者)の頭の中では、10バリエーションぐらい考えている。それぐらいのポテンシャルを持ったプラットホームができたと思っている」

このエンジンを使ったアメリカン(直2ではレブルとかありましたし)とか(アフリカツイン的な)オフ車も出るかもしれませんね。

FACTBOOKもどうそ。