iPhoneを売るために必要なアップルへの「絶対服従」

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アップルのニッポン植民地経営の深層(2)キャリアを悩ます“iPhoneブルー”アップル・通信会社支配の裏側|News&Analysis|ダイヤモンド・オンライン

「正直、iPhoneの販売ほど憂鬱なことはありませんよ」と、キャリアの幹部は打ち明ける。
 
iPhoneやiPadの発売前は、関連部署は徹夜を続けてアップルからの連絡を待つことになる。しかも、製品の概要はおろか名称さえも、正式発表の24~48時間前まで知ることができない。
 
11年10月に「iPhone4S」を取り扱ったau(KDDI)の関係者は「直前まで、自分たちが発売するのは『iPhone5』だと信じ込んでいた」と打ち明けるほどだ。
 
しかも、先に製品の技術的仕様を知らされるネットワーク調整の担当者から、マーケティングの担当者まで、一人ひとりに秘密保持契約(NDA)が結ばされる。そして、マーケティングや広報の担当は、このわずかな時間に料金プランなどを決め、さらにアップルに「合意」をもらわなければ、勝手に進められない。またプロモーション費用など、キャリアが負担するものも、全てアップルの承諾が必要となるという。
 
それは、まるで「iPhoneを売りたければ、我々の言うことを全て聞きなさい」と、アップルによる絶対命令のようにもみえる。

宗教にハマる人を見てると「なんでそこまで」と思うけど、本人たちが好きでやってるんだからしょうがないよね。

NTTドコモ社長 加藤 薫  ツートップ戦略は順調も 顧客流出は防げなかった|短答直入|ダイヤモンド・オンライン

──iPhone導入をめぐっては、加藤社長を個別取材した報道機関の評価が「前向き」と「後ろ向き」に割れています。真意はどこにありますか。
 
私が申し上げたことは、以前から変わっていません。iPhoneはバランスの取れた魅力的な端末で、導入の検討はしていますということ。山田(隆持・取締役相談役)の社長時代から、端末の2~3割なら許容できますよということです。今も、(前向きでも後ろ向きでもない)「真ん中」です。

要するに「Appleに命を預ける訳にはいかない」ということですね。 One of themならOKだと。
DoCoMoがiPhoneを扱わないのも一つの見識だと思いますよ。


先日も書いた「iPhoneが売れる理由」ですが、

「端末だけではド赤字」
 
ある通信業界関係者は、iPhoneの販売について、こう打ち明ける。
 
日本は、iPhoneが「実質0円」で販売される稀有な国だが、これはキャリアにとっては、実は相当に痛みが伴うものだ。
 
通信業界では、ユーザーに2年契約を結んでもらう代わりに、端末の売価を安くする仕組みを「サブシディ(助成金)モデル」と呼んでいるが、iPhoneではこれをアップル側に支払うのが特徴だ。米ダウ・ジョーンズによると、米国でのサブシディはiPhone5で1台当たり425ドル(約4万3000円)に上り、キャリア側が収益を得るまでに9ヵ月かかる計算だ。
 
国内の通信関係者によると、特にソフトバンクでは、実質ゼロ円にした無料分以上の額をアップルに支払っており、「端末販売だけでは赤字」という“異常事態”につながっているというのだ。もちろん、赤字覚悟の販売など、従来のメーカーとキャリアの関係ではあり得るはずもなかったことだ。

端末が0円どころではありません。

iPhone5が「-7万円」 スマホ成長神話に影  :日本経済新聞

「iPhone5が、本日限りで一括0円。実質0円じゃないですよ。おまけに2万ポイントも付けちゃいます」――。参院選投票日の7月21日、東京・池袋。駅前にそびえる家電量販店の携帯電話売り場では、店員がかすれかかった声で必死に客にアピールしていた。
 
「一括0円」とは記憶容量16ギガバイトのモデルの場合、本体価格5万1360円を0円に割り引くことを意味する。加えて購入したiPhone5を継続利用することを条件に、24カ月間は毎月2140円ずつ値引く。この家電量販店ではさらに店舗のポイントが2万ポイント付与されるため、2年間使い切れば実質負担額は「マイナス7万1360円」になる。本体価格とは別だが、通信サービスの月額基本料も980円が2年間にわたって0円に割り引かれるため、実質的なお得度はさらに増す。
 
これまでにも通信会社を乗り換えた場合に「実質0円」としてiPhone5を販売するケースは多かった。ただこれは本体価格を分割払いで買った場合の月々の支払額2140円に対し、継続利用を条件に同額を値引くというもの。本体価格が実質タダになるだけでそれ以上の特典があるわけではない。一括0円の場合、本体をタダで手に入れられるうえに毎月値引きマイナスにしてもらえることになる。実質0円と一括0円の差額は、実に7万1360円に上る。
 
紹介した価格はソフトバンクで他社から乗り換えたときのケース。条件として、同社のデジタルフォトフレームや子供用携帯、モバイルルーターなどのいずれかをiPhone5とセット購入する必要がある。それでも販売員は「デジタルフォトフレームは地デジが映ります。わずか2万1000円程度で家でも外でも楽しめる小型テレビが手に入ると思えば安いものですよ」とたたみかける。

こうまでして売らないといけないんでしょうかね?
端末代と通話料を分けて透明化しようとしたものの、結局また元通りになってしまったような気がします。


DoCoMoが本気でソフトバンクを叩こうとしたら、基本料や通話料・通信料を大幅に引き下げるべきなんですよ。 そうすればソフトバンクは端末での赤字を補填することが出来なくなりますから

シェアトップの会社が下位のライバルから挑戦を受けたとき、横綱相撲を取ろうなんて思ってはいけません。 キリンがアサヒに逆転されたのはその失敗例ですね。
価格競争なり新製品の開発競争なりを仕掛けて、二度と歯向かおうなんて思わないように、相手を叩き潰すべきなんです。
かつてホンダがヤマハに対してやったのと同じようにね。