2011年 9月 8日(木)
各地に洪水被害をもたらした鈍足台風12号が過ぎ去って、ようやく青空が見えてきました。 朝晩は涼しくなって、秋の気配を感じます。
週間天気予報も概ね良好、となれば新しい防水バッグの使い勝手を試さずにはいられません。
一泊ツーリングとなりますが、今回はあくまで使い勝手の確認なので、あまり遠くに行こうと思いません。 そこで、長野県塩尻市の高ボッチ高原へ行くことにしました。
高ボッチという名前を知ったのは、キャンプツーリングを始める以前ですので、もう10年以上前になります。 いつか行ってみたいと思っていたのです。
出社する嫁を見送ってから、荷物を積み込んだりしていたので、出発は09:40になってしまいました。
御嶽山に行ったときはR20を延々と走っていきました(あの時は5時出発)が、今回はR299で行ってみます。
トランザルプでは何度も走ったR299ですが、Waveでは正丸峠に行ったくらい。 相変わらずペースが遅いですが、急いではいませんので問題ありません。
10:22 道の駅 あしがくぼに到着。 トイレ休憩だけですぐに出発します。
家を出たときに満タンではなかったので、山岳地帯に入る前に給油しておかねばなりません。
10:38 R140との交差点にセルフがあったので給油しておきます(QUICK Payが使えました)。 給油の手間は以前とさほど変わりません。
R299をなぞって小鹿野町へ。 R299沿いに Essoのセルフが2箇所もありました。 片方は営業時間が6時から22時までと書いてありました。 朝5時出発なら、ちょうど開店しているかな?
それにしてもいいお天気です。 このルートを走るのもいつ以来でしょうか? 懐かしいです。
11:33 志賀坂峠着(標高762m)。 R462が神坂トンネル付近で土砂崩れして通行止めだそうです。 地図によると神流湖付近なので、今回のルートからは外れています。
11:44 神流町に下りてきました。 志賀坂峠で寒かったので、ここでブルゾンを着込みます。
平日ですが、ツーリングとおぼしきライダーが次々と通り過ぎていきます。 みんな木金休みなのかな?
11:59 県道124号との分岐点に来たら、R299通行止めの看板がありました。 看板の向こうにおばちゃんが隠れて(?)いて、道案内してくれました。
よく崩落するポイントでまた起こったようですが、9/17には復旧するということなので、大した被害ではないのでしょう。
十石峠に行くなら矢弓沢林道、でなければぶどう峠で行け、ということですが、もともとそっち方面に行くつもりはないので問題ありません。
12:01 R299から県道45号へ。 下仁田へと抜ける道ですが、以前は塩ノ沢峠を通るしかありませんでした。 今は湯の沢トンネルが出来ているので、所要時間が大幅に短縮されました。
そのまま45号を行けば、下仁田からR254に入れるのですが、それでは面白くないので南牧村から県道93号に入ります。
この93号沿いにある「蝉の渓谷」はとても好きな場所です。
長雨の影響で、まだ水量が豊富ですね。
狭いところを通って流れていきます。
宮崎県の高千穂峡には遠く及びませんが、深さといい狭さといいなかなかのものです。
この先、県道108号へ入って余地峠か大上峠を通ってR299に戻るというルートもありますが、そのまま93号を通って田口峠に行ってみましょう。
12:36 県道108号との分岐を過ぎると、急に道幅が細くなり路面状況も悪化します。 路上には比較的新しそうな落石もチラホラ見受けられます。
「狭岩峡」という看板があったので停車したのですが、紅葉の時期ではないのでどうってことない感じでした。 バイクに戻って上を見上げたら、崖がオーバーハングして頭上まで来ています。 フェンスあるけど意味ないじゃん! 慌てて出発しました。
峠に近づくに従って道は良くなるのですが、交通量が少ないので路面は汚いです。 県道というより舗装林道ですね。
ヘアピンカーブが連続する様は、まさしく九十九折という感じ。 攻めたくなるような路面状況ではないので、あまり楽しくはありません。
13:03 田口峠に到着。 GPSによると標高は1,114m。 後ろに見えるのは妙義山です。
すれ違ったクルマは、長野県に入ってすぐの1台だけ。 静かな峠です。
走破する楽しみはあるものの、R141へ抜けるルートとしては田口峠を選択する意味はほとんどないですね。 前にも一度来たことがあるので、分かってはいたのですが。
北へ向かうならR254、西へ行くならぶどう峠がベストだと思います。
そろそろお腹が空いてきました。
13:23 R141に合流、佐久方面へ北上します。 13:27 セブンイレブンが見えたのでピットイン。 酢豚チャーハン弁当を頂きました。 リポDも仕入れておきます。
嫁にメールを出そうとしたら、友人Hからも10:53にメールが来ていました。 午前中に用事を片付けたら、午後からツーリングに出られるかもしれないとのこと。
可能性は低そうですが、もし合流するなら高ボッチ高原は遠すぎます。 野営地をもっと東京寄りに変更しなければなりません。
とりあえずこちらの予定をメールして、13:43 に出発しました。
13:45 「洞源湖入口」という交差点を左折して、蓼科スカイラインへ入ります。 標識が出ているので分かりやすいです。
この道は初めて通ったのですが、ハンパなく気持ちよかったです! ヘアピンが多い麦草峠(R299)より全然いいです。 交通量も少ないですし。
途中で別荘地を通過するので、そこだけは注意が必要ですが、あとは思う存分走りを楽しめます。
14:13 大河原峠に到着。 佐久平の眺めがいいですね。
GPSよると標高2,105m。 麦草峠(2,127m)には少し負けますが、あちらは眺望ゼロですからね。
なんでこんなに停まっているのか思ったら、ここから登山する人たちのクルマらしいです。
写真を撮ったら、さっさと下ります。
14:21 大河原峠からしばらく下ると、変な岩が目につきました。 てっぺんに何かありますね。
看板には「兎巾(ときん)の岩」と書いてあります。 看板の脇から登っていけそうです。
砂利が固まったような溶岩なので、スニーカーでも登りやすいです。
下はあまり見ないほうがいいでしょう。
祠がある頂部まで上ってきました。 360度、視界を遮るものがありません。 すごい開放感。 超気持ちいいです。
先ほど居た大河原峠が小さく見えます。
さっきバイクから見上げた道路が見えます。 ちょうどクルマが下りてきましたが、こんなところに立ってると馬鹿だと思われたかな?
こういうところは下る方が危険です。 慎重に下って、14:34 出発します。
15:00 白樺湖まで下りてきました。 結婚前に嫁と来て以来ですから、もう12年前になりますね。 後ろに見えるのは蓼科山。
携帯を確認しましたが、Hからの返事はまだありません。 もう走っているのかな?
当初の予定では、霧ヶ峰経由で上諏訪に降りる予定でしたが、そろそろ時間も気になりますしガソリンも残り少ないので、R152で茅野に出ます。
標識の「諏訪I.C.」の方向を信じて進んだら、県道192号経由でかえって大回りになったようです。
15:33 茅野のあけぼの隧道を通過。 R20の諏訪I.C.近くにExpressのセルフがあるので給油に行こうとしたのですが、ミスコースしてしまいました。
15:42 現在地の確認のためにコンビニの駐車場へ。 携帯をチェックすると15:30にメールが来ていました。 結局、用事が多くて出られないとのこと。 残念ではありますが、予定通りにツーリングを進めることとします。 ついでに買ってあったリポDを補給します。
15:47 セルフで給油を完了。 これで安心です。 でも高ボッチ高原へ行く前に、まだやらなければならないことがあります。
一つは温泉です。 ツーリングマップルによると、下諏訪町に「湖畔の湯」というのがあるみたい。
R20から県道185号に入り、さらに諏訪湖畔へ。 どのあたりにあるんだろう? 温泉を探して諏訪湖畔を走ります。
このあたりは住宅地で、湖畔を犬連れで散歩している人もいます。 ちょっと羨ましいロケーションです。
16:20 「湖畔の湯」はハーモ美術館の裏、湖畔からちょっと離れたところにあります。 残念ながら、湯船から湖畔は見えません。
料金は大人250円とリーズナブルですが、ボディーシャンプーなどはないので持参するか買う必要があります。 自分は100円の石鹸を買いました。
一応、天然温泉ということでしたが、温泉好きには物足りないでしょう。 単なる銭湯と思ったほうがいいかな。
温泉の次は買い出しです。 近くにあったイオンで済ませて、17:40に出発します。
R20を塩尻方面に進み、18:04 高ボッチ高原の入り口に到着。 ここから8km余り登っていきます。 日没との勝負です。
しばらく登っていくと、カモシカが1頭、2頭と現れましたが、バイクに気づくとすぐ逃げていきます。
競馬場みたいなところの先に駐車場がありました。 そこから更に進もうとしたら、また道の真中にカモシカが立っていました。
写真を撮ろうと構えたら、跳ねるようにして逃げましたが、その先にはなんと10頭以上の群れがいました。 子どものカモシカも混じっています。
ボケボケの写真ですが、肉眼ではもっと暗いところを望遠で撮っているので仕方ありません。
今までも何度か大弛峠でカモシカに遭遇したことがありますが、群れになっているところを見たのは初めてだったので興奮しました。
カモシカに気を削がれて、これ以上進もうという気がなくなったので、駐車場の脇の草地でキャンプします。
出発前に事前調査したところ、高ボッチ高原でキャンプをする場合、以前なら高ボッチ山荘付近に野営するのが一般的だったようです。 しかし高ボッチ山荘は2009年12月に火事で消失してしまいました。
基本的には空き地で野宿というパターンになりますが、駐車場にはトイレもありますし、ロケーション的には悪くありません。
時刻は18:39。 すっかり日は落ち、どんどん暗くなっていきます。 急いでテントを設営します。
日が暮れると、北から冷たい風が吹きつけてきました。 テントの影に隠れるようにして、バーベキューの準備をします。
意外にも結構頻繁にクルマが通ります。 平日にキャンプする奴は少ないと思いますが、この先に何かあるんだっけ?
ガスストーブで炭を熱して火おこしです。 3.11の時に買ったまま置いてあった炭なので、ちょっと湿気って点きが悪いです。 30分くらい掛かってしまいました。
味付け焼肉を買おうとしたら、目に留まったのがこのジンギスカン。 しょうゆ味ということですが、北海道のジンギスカンとはどう違うのでしょうか。
19時半になりました。 入りが悪いラジオでナイターを聞きながら、一人焼き肉の開始です。
もっと水っぽいかと思って、最初はステンレストレーの上で焼き始めたのですが、それほどでもなかったので網焼きにしました。
「ジンギスカン」と聞いて想像する味とは違ってましたが、これはこれで美味しかったです。 一人で2パックも食べてしまいました。
失敗したのは、缶ビールと角ハイボールしか買ってこなかったこと。 焼酎お湯割りが飲みたい寒さです。 やはり焼酎は常備するべきですね。
あらかた食べ終わったののが21時半。 野生動物に荒らされないようにゴミや食材はテントの中に持ち込みます。
嫁や友人Hにメールしようかと思ったら、携帯が圏外になってました。
寝袋に入って角ハイボールを飲みながらラジオを聞いていたら、いつの間にか眠ってしまいました。
本日の走行距離 239.3km
Google Earth用KMZファイル(自宅~高ボッチ高原) → 2011908.kmz