東電、ガス料金プラン発表 サービスで東京ガスと差別化か - スマートジャパン
東電EPが目指す「2019年度中の100万軒相当」は、提携する日本瓦斯(以下、ニチガス)の顧客数と合わせた数字となる。両社は2017年4月から、家庭向けに販売する都市ガス(13A)について、東電EPからニチガスへ卸供給を行う基本契約を締結した。
初年度の新規顧客目標数は、東京ガスの販売地域である首都圏を中心に東電EPが4万件、ニチガスが11万件を計画している。ニチガスグループの都市ガスエリア32万件相当を加えて、初年度には計50万軒相当まで都市ガスの販売量を拡大する方針である。
どれだけ料金が安くなろうとも、申し込めなければ話になりません。
まず 2017/05/10 13:44 に東京ガスの「インターネットによるお問い合わせ」に以下のような文面で問い合わせをしてみました(お問い合わせ番号:130953)。
『4月から家庭向けのガス自由化がされましたが、東京ガスが自社のサービス管内以外からの申込みを受け付けないのはなぜですか?
都市ガスを卸している中小のガス事業者と談合しているように見えます。
自由で公正な競争をお願いします。』
ずいぶんと挑発的な問い合わせですねwww
これに対して翌 5/11の 11:09にご回答を頂きました。 間違いのないように正確な内容を紹介したいところですが、「本メールの内容の転載を禁じます」とのことですので結果だけ。
『他事業者様が供給しています区域の一般ご家庭へのガス販売は、現時点では予定しておりません』
つまりゼロ回答ですな。
まあガス自由化において東京ガスは「守る立場」なんで、積極的になれない気持ちも分かります。
関東の中小都市ガス事業者は、ニチガス系列を除けば東京ガスから卸してもらっているところも多い訳で(それ以外は国際石油開発帝石(INPEX))、そこを攻めたところで東京ガスが販売する都市ガスの総量が増える訳ではありませんからね。
ただ電力自由化ではさんざん東京電力の市場を食い散らかしておいて、ガス自由化では寝たフリというのはどうなんでしょうか?
その東京電力EPにも 2017/05/10 13:34に「ガス自由化についてのお問い合わせ」から以下の文面で問い合わせてみました(お問い合わせ番号:418222)。
『御社の都市ガスに申し込める対象が、なぜ東京ガスのサービス管内に限定されているのでしょうか?
中小ガス事業者の管内はニチガスが営業しているところもあるようですが。
ガス自由化といいながら、実際には都市ガス業界で談合しているようにしか見えません。
公正な自由競争をお願いします。』
こちらも翌 5/11 10:37に回答を頂きました。
ちなみに東京電力のメールには「転載禁止」なんて野暮な文言は入ってませんので、まるっとそのまま掲載します。
『現時点においては、都市ガスの供給力に限りもあるため、このような販売対象とさせていただきました。
本格的に販売エリア等を拡大するのは、2018年度に東電グループの熱量設備の運転開始後となりますが、今般のガスシステム改革でガス供給力の追加確保の可能性も出てきておりますので、その状況やお客さまの声等を踏まえ、販売エリア等の拡大について、検討してまいります。』
同じ「現時点では具体的な予定はない」という回答でも、こちらの方が前向きですね。
東京電力EPは都市ガス事業ではチャレンジャーであり、東京ガスに電力で奪われた以上に取り戻してやる!というやる気が伝わってきます。 消費者としてどちらに好感を抱くかと言ったら東京電力EPの方でしょう。
例えば東京ガスのガス事業エリア以外にも、東京ガスと電気契約を結んだ家庭はたくさんあるはずです。 その方たちは、「自由化されたら都市ガスも東京ガスにしよう」と考えていたでしょう。 彼らにしてみれば「はしごを外された」という気持ちではないでしょうか?
我が家は現行の電気料金プランが切れる2020年までは東京電力EPから変える予定はありませんが、せめて「電力の契約をしている家庭については、エリア外であってもガスも契約する」程度のことはしないと、東京ガスは不誠実だと思いますね。
最後に失礼な問い合わせに対し真摯に回答して頂いた東京ガス、および東京電力エナジーパートナーの両社に、心より御礼申し上げます。
両社とも「よくある御質問」に今回の質問が掲載されることはないでしょうね。www