モンベルのムーンライト3テントが廃番になったらしい。
新しい2型がサイズアップして旧3型のニーズもカバーするようだが、若干小さくなっているので旧3型ユーザーが買い換える対象にはならないような。
自分がムーンライト3を購入して20年目になる。 初めて購入したテントで、他のテントは使ったことがない。
購入したきっかけは、寺崎勉氏の『新野宿ライダー』という本だった。
山海堂
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出版社の山海堂が潰れてしまったので、この本も絶版なのかな?
2000年の秋に岐阜県の平湯温泉で開催された第一回トランザルプミーティングに日帰りで参加したのだが、平湯キャンプ場に泊まる参加者が羨ましくて、すぐに情報収集してキャンプ道具を集め始めた。
そのときに参考にしたのがこの本だった。
テントのコーナーで最初に紹介されているのがダックス・ツーリングポイント1で、2番めがムーンライト3だった。
この本が出た1997年はまだ出入り口が片側にしかなかったのだが、自分が購入したときは前後から出入りできるようになっていた。
ドームテントの簡便さについては理解するものの、荷物を入れておくスペース(雨天や盗難について心配だった)でムーンライト3の余裕は魅力的だったし、フライと本体の間が離れていて通風性が良さそうなのも合理的な構造に見えた。
ちなみに自分は寺崎信者ではないが、野営にあたっての心構えや判断スキルは、この本にかなり教えられた。
とくに初期は野宿にかぶれていたので、安全そうな野営場所を探索、判断するのにずいぶん参考になった。
話が逸れた。
ムーンライト3は丈夫なテントだが、経年劣化は避けられない。
フライに撥水剤を吹いても、新品当時のようには水を弾いてはくれないし、シームテープはボロボロで張り替えても1年と経たずに剥がれてしまう。
モンベルの素晴らしいところは、リペア用にパーツ単位でも販売してくれること。
以前にポール収納袋を購入したことがあるが、今後はパーツの在庫が無くなり次第絶版になるだろうことは明らかだ。
というわけで、テント本体と収納袋を発注した。
テントを丸ごと新しくするよりはるかに安い金額で済むのがありがたい。
フライについてはカモフライを以前に購入してある。 これを使用するには、ポールの長さを詰めないとならないのだが、そもそも前室一体型のフライがあまり好きではない(風通しが悪そう)ので、できれば使いたくない。 どこかに旧型の新品フライが売ってないかな?
今使っているフレームは、2003年に鹿児島でキャンプしたときに曲がったまま使い続けている。 長さを詰めるくらいなら新しいフレームを買うべきなのかもしれないな。
でもそしたら全て新品パーツになるので、もはや「同じテントを使い続けている」とは言えないね。
それでも死ぬまであと何年キャンプに行けるかはわからないけれど、ムーンライト3を使い続ける手段は確保できたようだ。