イリジウムプラグやキャパシターに効果はあるのか?

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点火プラグの強化って迷信じゃないですか?!
 
点火系を強化することでパワーアップしたり燃費改善するという説がありますが、プラグの火花を強くしたところでシリンダー内の爆発力は変わらな
いと思うんですが。
 
根拠は、プラグって爆弾の導火線に火をつけるのと同じなので、導火線にマッチで火をつけようが、ガスバーナーで火をつけようが爆弾の爆発力にはなんの影響も及ぼさないのと同じだからです。

イリジウムプラグやキャパシターの効果って、言ってもなかなか信じてもらえません。
元 2輪メカニックの友人Hも「標準プラグで十分だ」と言っています。 彼に手持ちのイリジウムプラグを譲ったこともありますが、価格差ほどの優位性は感じなかったようです。

まあ、自分がバイクに対してやっていることは自己満足なんで、他人に信じてもらえなくても構わないのですが、一方で「なんでこんなに効果があるのだろう?」という疑問も湧きます。

・ガソリン4サイクルエンジンにおいて、標準プラグとイリジウムプラグで火花の強さに有為な違いがあるのか?
・キャパシターを付けると点火システムにどのような変化があるのか?
・それらが気筒内での混合ガスの燃焼にどのような効果をもたらすのか?

NGKの MotoDXの製品ページによると、標準プラグに比べて「着火性のよさ」と「ロングライフ」が特徴だということです。
例えば前のクルマに付いて 5速 50km/hで走っていて、シフトダウンしないままキツい上り坂に差し掛かると、エンジンの負荷が高まってガクガクとノッキングを起こします。

車のノッキング。音の原因や対策(ノックセンサ)|チューリッヒ

スパークプラグが摩耗していないか
また、点火プラグ(スパークプラグ)の点検も大切です。ガソリンエンジンは点火プラグに高圧電流を流し、先端の電極間で生じる火花によって混合気に着火しています。

この火花を発生させる部分を電極といいますが、電極は燃焼時には高圧高温下にさらされ、放電による衝撃によって、少しずつ消耗していきます。こうした電極の摩耗でも、ノッキングが起こることがあります。

「プラグが摩耗するとノッキングが起きやすくなる」というのは、プラグが摩耗して電極の間隔(ギャップ)が広がる→火花が弱くなる→燃焼が弱くなるという理屈です。
逆にいえば「強い火花が飛べばノッキングが起こりにくくなる」とも言えます。


ではキャパシター付加の影響はどうでしょうか?
Unicorn BS-6はキャブ車ではなくFI車ですので、エンジンの制御は PGM-FIユニットが司っています。
キャブレター時代のカブにはCDIユニットがありましたが、FI車にはありません。
PGM-FIユニット(イグナイター)が直接イグニションコイルを駆動しています。

なぜ今だにフルトランジスタの点火方式を採用しているバイクがあるの? - それ以... - Yahoo!知恵袋

もしかしてCDI点火とフルトラ点火は別物だと思ってますか?”CDI点火方式”と”フルトラ点火方式”は比較出来ませんよ全くステージが違います。現代のCDI点火方式はフルランジスタ―点火方式のバリエーションです。フルトランジスタの意味は昇圧回路と点火タイミング検出両方をトランジスタ(半導体)制御、検出に置き換えたので旧来の機械式(ポイント式)制御、電圧印加方式に対しての言葉です。過渡期にはセミトランジスタ点火方式(ポイントだけ残る)も4輪車の世界では存在しました。バイクでは多分採用例は無いと思います。
 
CDI方式は近年のFI車ではほぼ採用されません。現代のエンジンに求められる排気ガス性能をクリアする為には緻密な点火時期制御が欠かせません。一旦キャパシターに電荷を溜めソレを放電するCDI方式は制御信号に対して遅延が生じるので制御が難しいのがその理由です。IGコイルに常時電圧を印加しているバッテリ点火方式の方が反応に優れます。また、CDIでの点火火花はハッキリ言ってトランジスタ点火式より強力ですがその分放電している時間が短いのが難点だそうです。トランジスタ点火の火花はある程度長い時間継続するので燃焼のコントロールに使いやすいそうです。

ここに書かれていることが正しいとすれば、バッテリーと並列にキャパシターを接続することで CDI並に強力な火花を発生させることができるとも考えられます。

ただホットイナズマでよく言われる「容量の異なるコンデンサを組み合わせる効果」についてはあまり意味がないのでは、と考えています。
それよりは単純にキャパシターの容量が大きい方が効果が高そうに思います。

点火を強化するには

以上から、下記のような改善の方法が考えられます。
 
電圧を上げる・・・
 イグニッションコイルに加える電圧を上げるとコイルに流れる電流が増え、貯まるエネルギーも大きくなります。コイルが磁気飽和になるまでの余裕分は電圧を上げる事によって効果は上がりますが、危険性も増します。また、一定以上の電圧は効果がありません。
 
電流が流れやすいようにする・・・
 配線を太くする、リレーやヒューズ、コネクター、プラグコードなど電流が流れる上で障害となる物をリファインするなどは、その分の電流量が増えてエネルギー量が増える可能性があります。 ただし理論上であり、車両の現状などで大きく変わるため、体感できる効果は有るかも知れないし、無いかも知れないとしか言えません。ただし、コイルやイグナイターなどの点火系そのものを強化した上での配線のリファインなどは必須となります。 (個人的には無駄を省くという事と車いじりを楽しむと言う観点からも、お勧めしたい方法ではあります)
 
ドエルタイムを伸ばす・・・
 イグニッションコイルは磁気飽和しないように、電圧に応じてドエルタイムが決められています。 ドエルタイムを伸ばしても電圧を上げたのと同様の効果が得られます。しかし、同様に磁気飽和する手前までとなります。 また点火時期を現在のままでドエルタイムを伸ばすには、通常より早くコイルへの通電を開始しないと点火時期が遅れることとなります。 よってドエルタイムの設定変更には進角の調整も必要で、ECUのデータ変更が必要です。
 
コイルを変える、イグナイターを変える・・・
高効率なイグナイターやコイルは相応の効果が有ります。

キタコのバッテリーレスKITの説明書には、

「12Vバッテリーに18Vを入力しても、約13.8V出力しますが、このバッテリーレスKITは18V入力するとそのまま18V出力されてしまいます。
この為、テスターで電圧を確認しながら、エンジン回転数を徐々に上げていき、テスターの電圧が14V以上上がる場合(ヘッドライト等が異常に明るくなり過ぎた場合)はバッテリーレスKIT単体では使用できません。
必ず、ボルテージレギュレーターを取り付けるか、バッテリーを併用してください。」

とあります。
エンジンのジェネレーターで発電される交流の電流は、レギュレート・レクチファイヤーで定電圧化し整流されるので、キャパシターを取り付けても IGコイルに流れる電圧が上がることはないと思いますが、何らかの影響はあるのかな?


個人的な体感では、キャパシターの付加はイリジウムプラグの比ではないくらいの効果があります。
Unicornの排気量は 162.71ccですが、CB200Xの 184.4ccとまではいかなくても、175ccくらいに排気量が増えたようなトルク増大効果を感じます。

ドライブスプロケットを 15Tから 16Tに変更しているので、ノーマルよりもタイヤへの駆動トルクは落ちているはずですが、キャパシターを付けたことでむしろ 15Tの頃よりも登坂性能はアップしています。
たった 4千円(イリジウムプラグをあわせても 5千円ちょっと)でこれだけの性能アップを体感できるなら、コスパ的には大満足です。

じゃあデメリットはないのかというと、これだけ体感できるほどの強力な火花を発生させているのだから、スパークプラグに掛かる負荷も高いと思います。
11,000kmであれだけ電極が摩耗していたので、次回は交換後 8,000km(オドメーターで 19,000km)で交換する予定ですが、キャパシターの付加で電極の摩耗ペースがさらに速まるかもしれません。
交換後 5,000km(オドメーターで 16,000km)でプラグチェックをしてみたいと思います。