海岸付近でのキャンプのリスク

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大津波警報の1分前に津波120センチ 沿岸部が震源だと対応難しく [能登半島地震]:朝日新聞デジタル

地震は1日午後4時10分ごろに発生。気象庁は間もなく津波警報を発表し、同22分には、高さ3メートル以上の津波が予想される大津波警報を能登地方に出した。この時点で、能登地方に到達する津波の高さは5メートルと予想された。
 
ただ、同県輪島市の輪島港には、地震発生の直後に第1波が到達。さらに、大津波警報発表の約1分前となる21分に津波は120センチに達した。以降の観測データが得られず、それ以上の津波が襲った可能性があることから、津波の高さは「1・2メートル以上」となった。後日詳しく調べるという。
 
同庁の担当者は1日の記者会見で「日本海側は沿岸に比較的近い所で大きな地震が発生することもあり、地震の発生からすぐに津波が起こる可能性がある」と指摘した。

自分が能登半島で初めてキャンプをしたのは2004年。 珠洲市の海岸線にある鰐崎海岸でした。
もしあのときに今回の地震が起きていたら、逃げることもできずに津波に呑まれていたかもしれません。

石川県では 2014年に大崎海浜公園(閉鎖)、2016年に休暇村能登千里浜でもキャンプをしています。
見附島の前にあるキャンプ場でもキャンプをしたいと思っていたのですが、当分先になりそうです。

これまでキャンプ(テント)で通算 277泊していますが、海岸線でキャンプをした回数はそれほど多くありません。

晩成温泉(北海道)、根浜シーサイド(岩手県)、城南島海浜公園、若洲公園(ともに2泊、東京都)、さざ波キャンプ場(2泊)、渚園(3泊、ともに静岡県)、鮎川園地(福井県)、伊根(京都府)、上野漁港(和歌山県)、気比の浜(兵庫県)、柳茶屋(鳥取県)、有明ふれあい海岸、吉田キャンプ場(ともに香川県)、土佐西南大規模公園(2泊、高知県)、野田浜(長崎県)、神川キャンプ場(2泊)、百合ヶ浜(ともに鹿児島県)

くらいかな。 277泊中の 24泊だから 8.7%か。

このなかでキャンプ場近くに津波が来たときの避難場所が用意されていたのは釜石市の根浜シーサイドのみです。
百合ヶ浜は与論島自体が標高の高い山も建物もないので、大津波がやってきたらひとたまりもないでしょう、
渚園は太平洋岸からは少し離れているものの、浜名湖は海と繋がっているので津波リスクは高いと思います。

三崎公園(秋田県)、玉川野営場、休暇村陸中宮古(ともに岩手県)、天神岬スポーツ公園(福島県)、和島オートキャンプ場(新潟県)、潮岬(和歌山県)、千畳敷高原(山口県)、室戸岬夕陽ケ丘(高知県)、波戸岬(佐賀県)はある程度の高台にあるので、かなりの津波を受けても生き残れる確率は高そうです。

お台場海浜公園(千葉県)も崖の上ですが、5mを超える津波だと無事では済まないでしょうね。
荒崎キャンプ場(3泊、新潟県)も少し山側に入った高台にあるんですが、10m級の津波が来たら逃げ場がありません。 着の身着のままで山の斜面をよじ登るしかないです。

キャンプ地を決めるとき、海水浴場を兼ねているようなところはなるべく避けています。
砂地はペグが効かないというのもありますが、日差しを遮る木が少なくて強風が吹いても遮蔽物がないので、天候悪化に対して脆弱だからです。 地震や津波よりもこちらの方が発生確率が高いのは言うまでもありません。


幸いにしてまだキャンプ中に大地震に見舞われたことはありませんが、もし遭遇したらどのように対処するべきでしょうか?
キャンプ場の夜、酔って寝ているときに揺れを感じて、地震警報で叩き起こされた状況を考えます。

スマホを確認して地震の大きさを認識するまで 20秒。
真夏はパンイチで寝てますが、それ以外の季節ではすぐに外に出られる格好で寝袋に入っています。 ヤバい!と寝袋から出て防寒着を着てウエストバッグを掴んでテントを出たところで 2分が経過しているでしょう。

大津波警報が出るのは地震発生から 5~10分後です。 警報が出るまで待機していたら、今回の能登半島での津波のように避難が間に合わない可能性もあります。


最近キャンプしたところでいえば、土肥のさざ波キャンプ場だったらどうでしょう?
バイクに飛び乗って船原峠の方へ走れば助かりそうですが、酒酔い運転だし他の避難者も殺到するので道路は渋滞して前に進めないまま津波に呑まれる恐れがあります。
それよりはキャンプ場に近い土肥マリンホテルなど高い建物に身を寄せた方がいいでしょうね。 バイクを失うのは残念ですが。

徒歩移動では高台に辿り着けそうもない場合は、酒酔い運転だろうがバイクに乗って逃げます。 生き残れる確率が高い方を選びましょう。
もし津波の到達予想時刻まで 15分以上あるなら、寝袋や衣類、ランタン、調理器具などを持って避難します。 避難先でも役立つはずなので。 5分で荷物をまとめて逃げます。

若洲公園なら東京ゲートブリッジの登るのが正解ですが、歩行者用のエレベーターは停まっているか、避難者が殺到して順番待ちになっているはず。 やはりバイクに乗って橋に上がるべきでしょう。


「避けている」といいつつ、富山県や新潟県には海岸にキャンプ場が多くて、いつか泊まってみたいと思っているところがいくつもあります。
群発地震が起きている地域は避けるとしても、こればかりは確率の問題(たぶん山道で落石に当たる確率の方が 2桁くらい高い)ではあるのですが、いざというときのための心構えはしておきたいものです。