バイオエタノール増産なんてムリ!?

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バイオエタノール増産:農相と認識が違う…経産相-話題:MSN毎日インタラクティブ

松岡農相の発言は、経産省にとって寝耳に水だった。「600万なんて急にできる話ではない」と驚き、甘利経産相も「あの数字はちょっと過大だ」と実現性を疑問視する。エネルギー政策をまとめる同省の頭ごなしに「総理指示」を取り付けた農水省への不満も見える。
 
一方、バイオエタノールの増産は耕作放棄地解消に役立つため、大増産は農水省にとってプラス。松岡農相は2日の会見で、「首相の指示を土台にして、各省に働きかけたい」と農水省主導での目標達成に意欲を示した。

つか経産省が無策無能だったから今の状態がある訳で、縄張り争いしてるヒマがあったら、協力して実現できるように努力するべきだろうよ。

バイオエタノール:首相が打ち出した増産目標 課題は多岐-PHOTOジャーナル:MSN毎日インタラクティブ

バイオエタノールをめぐる既存の目標値は、農林水産省の「5年後に国産5万キロリットル」、京都議定書目標達成計画の「10年までに50万キロリットル(原油換算、輸入含む)」など。今回の目標値を原油換算すると360万キロリットルで、これらをはるかに上回る。
 
農林水産省は07年度予算で、大規模な製造設備を支援するため85億円を要求。JAグループが北海道で年製造量1.5万キロリットルの工場建設を発表するなど、本格生産の動きがようやく出てきたが、目標達成には同規模の工場が数百カ所必要な計算だ。国内で原料を調達できるか、低コストの生産が可能かも難題。農水省は木質系、稲わらなどにも原料を広げることを目指すが、技術開発が大きなカギを握る。

大規模な精製所を作るよりも小規模なのを分散配置した方がいいのかな? 過疎対策にもなりそうだしね。

特集ワイド:バイオ燃料使用拡大=食料減少の大問題 奪い合い、飢餓引き起こす可能性-科学:MSN毎日インタラクティブ

しかし、バイオ燃料には、実は大きな問題点がある。それは、需要が拡大すると食料とぶつかってしまうことだ。
 
ブラジルの大きなサトウキビ農場には、二つの設備がある。一つは砂糖の精製、もう一つはエタノール蒸留用の設備である。農場主はその時々の砂糖とエタノールの市況をにらみながら、どちらを多く生産するかを決めるという。近年の原油高騰で、大きくエタノール生産に傾いた。そのあおりで、砂糖の国際価格は一時2倍にもはね上がった。そして、この数カ月で急騰しているのがトウモロコシだ。米国のエタノールブームのため、増産されたトウモロコシのほとんどがエタノール生産に回り、輸出量が減少している。
 
原油が上がれば、バイオ燃料の原料作物の価格も上がる。今後、バイオ燃料の使用が拡大してくれば、サトウキビやトウモロコシと同じことがあらゆる作物で起きる可能性があるということになる。

日本の場合、美味しくない(高く売れない)米を食用として市場に出すのと、バイオ燃料の燃料にするのとで、どちらが高く売れるんだろう?

あるいは、こんなお米も余っているらしい。

最低輸入義務米:在庫の山 古米も多く処理には財政負担が-話題:MSN毎日インタラクティブ

MA米は主食用のほか、みそや焼酎などの加工用、海外援助用として一部が売却されているが、在庫は積み上がる一方。06年3月末の在庫は203万トンで、10年間で164万トンも増加した。年間保管料も6億円(95年度)から170億円に拡大し、06年度は217億円の予算を計上している。
 
保管が長引いて品質が劣化したMA米は飼料として売却されることになったが、輸入代金は1トン6万3000円。主食用なら1トン20万円、加工用でも7万5000円で売れるため差益が出るが、飼料用だと1万4000円で、1トン4万9000円の差損が出る。年間30万トンの売却を予定しているため、毎年147億円の「赤字」が垂れ流される計算だ。

よその国からしたら罰当たりな話だろうけど、これらのお米がバイオ燃料になって、なおかつ保管料もなくなれば一石二鳥じゃない?