ニコンが設立した「後藤研究室」とは

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後藤哲朗氏本人に訊く:ニコンが設立した「後藤研究室」とは - デジカメWatch

--現在のミラーレス一眼は後藤さんの考えるカメラ進化の方向とは違うということでしょうか?
 
「いえいえ、誰かに叱られるかもしれませんが、もし某社の某ミラーレス一眼に“Nikon”のロゴが付いていれば、自分でも買ってますよ。愛用のD700に比べればはるかに手軽に持って歩けるサイズですし、機能も十分ですから。しかし、もしミラーレスを実際にニコンがやるとしたらちょっと違うんじゃないかな」

こういう話が出来る人は大好きです。

ミラーレス一眼は、どのカメラメーカーも何らかの検討はしているんじゃないでしょうか? とはいえマウントを変えるとなると、レンズ資産の多いところほど慎重にならざるを得ないですよね。

--少し切り口を変えてみましょう。ニコンが得意としているのは光学技術と長いカメラ開発の経験から来る “写真”に対する深い造詣ですよね。ほとんどはアナログ、あるいはアナログ的な要素です。しかし、ミラーレス一眼の場合、付加価値を得るための要素技術が大きくシフトしますよね。極論すると、ミラーボックスがいらないならば、日本の光学メーカーでなくともよいと言われかねません。
 
「ミラーレス一眼というのは、交換レンズ部分を除けば、メカニカルな構造も、付加価値の付け方も、コンパクトデジタルカメラと同じです。放っておけばセンサー、システムLSI、液晶パネルといった部分に価値が集中し、製品の機能や特徴が平均化していくでしょう。一方忘れてはいけないことに写真やカメラ機材は趣味嗜好品のひとつでもありますので、人間の使う道具としてニコンの存在価値をつけることを工夫しなくてはなりません。デバイスを寄せ集めた単なる電気製品では我々にとっても、カメラ好きのお客さんにとってもよい方向には行かないと思います。ニコンの出番はそこにあるのではないでしょうか」

オリンパスのE-P1はすごくイイと思うのですが、買ったとしてもパンケーキレンズを着けたまま交換しないように思うのです。 だったらレンズ交換式である必要はないし、GR DIGITALやP5100みたいなカメラでいいんじゃないかと。
一眼もいいですが、コンパクトカメラも頑張ってくださいね。