ホンダの株価、トヨタを一時逆転 バブル後初

NIKKEI NET(日経ネット):ホンダの株価、トヨタを一時逆転 バブル後初めて

4日前場の東京株式市場でホンダの株価がトヨタの株価を逆転した。寄り付きはホンダが前日比160円高の3300円だった一方、トヨタは同140円安の3260円。ホンダは2006年に株式分割を実施した。この株式分割を考慮した上で、きょうの終値でホンダがトヨタを上回れば、1990年のバブル経済崩壊後、初めてとなる。

なんというか、今回の件では「お気の毒」という印象です。
落合監督ではないですが、トヨタに対して「変な風が吹いている」ような気がします。

クレームを受けてから再現実験を行って欠陥を認定したとしても、対策を立てて顧客に連絡する準備が整うまでには時間が必要です。
判断の遅れで後手にまわってしまったのは確かですが、三菱自のリコール隠しとは違って悪質性はありませんし、そこまで騒ぎ立てる必要があるのか?と思います。

そりゃトヨタはシェア至上主義で二番煎じで他社の人気車種を狙い打つし、デザインは人真似ばかりだし、モータースポーツの取り組みも中途半端に投げ出すことが多いし、業界トップ企業として全く尊敬できません。

でも、トヨタ自身としては真面目にやっているつもりなのでしょうし、邪悪かというとそうとも言えません。
「エクセレントカンパニー」、「日本最強のメーカー」の蹉跌は、マスコミや野次馬的には面白いのでしょうが、他人の不幸を面白がっていても何のプラスににもならないと思うのですが。


今回の株価の件に関しては、ホンダの業績自体が改善した結果でもあります。

NIKKEI NET(日経ネット):ホンダの10年3月期、純利益93%増の2650億円に

ホンダの業績が急回復している。2010年3月期は最終的なもうけを示す純利益(米国会計基準)が前期比93%増の2650億円になる見通しだと3日、発表した。新興国の販売好調やコスト削減で、従来予想の1550億円を上回る。配当も年36円(前期は63円)と計画から4円増やす。自動車大手で今期に黒字化ではなく増益を見込むのはホンダだけで、回復の早さが鮮明だ。
 
売上高は前期比15%減の8兆5300億円を見込む。四輪車の世界販売台数は3%減の340万台と従来計画を据え置いたが、「フィット」などの好調でインドやタイなどアジアは2割増加。日本でも利益率の高い新型「ステップワゴン」などが伸びる。近藤広一副社長は「足元では日米欧でも個人消費が持ち直している」との認識を示した。
 
営業利益は69%増の3200億円を見込む。売り上げ増などで280億円、販管費や研究開発費の削減などで730億円の増益要因が発生して、営業利益の予想を1300億円引き上げた。

ただ、単独決算では営業赤字であり、海外子会社からの配当金でなんとかしている状況です。

近藤ホンダ副社長「四半期で営業利益1000億円の体質に」|GAZOO.com

ホンダの近藤広一副社長は3日の第3四半期決算発表の席上、収益力の改善について「今の体質軸でいうと、四半期で1000億円くらいの営業利益が出せるようになった」と述べた。
 
ホンダは同日、今期の営業利益予想を3200億円(前期比68.7%増)とするなど、上方修正して発表した。販管費の削減などにより、第3四半期(10 - 12月)については1769億円の営業利益を確保。同期の売上高営業利益率は7.9%と、ほぼ2007年度のピーク時レベルまで回復している。
 
ただ、近藤副社長は「今期の下期は金融事業がかなり上ぶれしており、一過性の要因もある」と指摘。そうした要素を加味すると四半期で1000億円の営業利益が確保できるレベルと語った。

3000億円くらい営業利益が出るようになったら、健康体と言ってもいいと思いますが、まだまだ先ではないでしょうか。


対するトヨタもなんとか最終黒字化しそうです。

トヨタ:最終黒字800億円に…3月期見通しを上方修正 - 毎日jp(毎日新聞)

トヨタ自動車は4日、10年3月期連結業績見通しを上方修正し、最終(当期)利益は従来の2000億円の赤字から800億円の黒字になると発表した。各国市場での販売回復とコスト削減などが要因で、最終利益ベースでは2期連続の赤字を免れる見通しとなった。販売台数は従来予想から15万台上乗せして718万台と設定し、売上高は従来予想比5000億円増の1兆8500億円、営業利益は従来の3500億円の赤字から200億円の赤字に圧縮するとしている。
 
一方、フロアマット問題での自主改修やアクセルペダルのリコールの影響については、10年3月期見通しの中に、改善措置関連費用として計1000億円を織り込んだ。また、販売面では、北米で8万台、欧州などで2万台と計10万台減り、700億~800億円分の売り上げが吹き飛ぶと計算しており、リコール問題によって、営業損益ベースでの黒字回復が先送りされる見通しとなった。

営業段階ではまだ赤字ということですね。