東京都がいすゞに激怒したワケ

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東京都、NOxでいすゞに激怒:日経ビジネスオンライン

公定走行モードは車両重量ごとに定められており、中型トラックの場合は都市部の走行実態を踏まえた「JE05」というモードで約30分間測定される。いすゞのフォワードは、この排ガス試験には問題なく適合していた。
 
国の基準がある一方で、東京都は15年以上前から市場に出回っている主要車種を独自に調査してきた。新型トラックは網羅している。JE05モードとは別に、定速で走り続けたり、都内でよく見られる走行状況を再現した複数のパターンで排ガスを測定する。フォワードの一部車種でNOx大量排出を見つけたのは、こちらの試験だ。
 
都は今年2~4月、フォワードの車両で調査を実施。時速40kmや60kmで走り続けた場合、定速になってから3~4分後にNOx排出量がそれまでの3倍以上に増加する現象を発見した。時速40kmで数分間走り続けるのは、都内でもよくある走行状況という。またJE05モードに急加速を組み合わせた走行パターンでも、NOx排出量がJE05モード時の1.5倍になるという結果が出た。
 
東京都はこの結果から、「公定走行モードの試験時にはNOxを抑えるようエンジンを制御しているが、別の走らせ方をするとこの制御系統が働かず、NOx濃度が高くなる」と判断。これを排ガス処理装置の「無効化機能」と指摘した。(中略)
 
実は、排ガス処理装置を無効化する機能を搭載することは、欧米では反社会的行為として明確に禁止されている。米国では違反企業に高額の賠償金が科せられた事例もある。都が今回、国に求めたのは、「無効化機能」の禁止を欧米並みに法令で明文化し、罰則規定を設けることだ。国交省と環境省は今夏、無効化機能に関する法整備の検討会を合同で立ち上げるという。
 
都の担当者は、「今のままでは日本の自動車産業の信頼を損なうことにもつながりかねない」と危惧する。

以前の記事の続報です。

PCのビデオカードで、特定のベンチマークプログラムを走らせた時に、ドライバーがそれを検知して高い値を弾きだすという仕掛けが問題になったことがありました。
クルマの場合でも、ECUに測定モードを検知して、良い値が出るように細工するのは不可能ではないと思います。

こういうことをやるから、いくら「クリーンディーゼル」とか言っても信用されないんですよね。