オリンパス買収は得か損か 医療機器割安も有利子負債が重荷に

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医療機器割安感 買収標的も オリンパス時価総額急減 - SankeiBiz(サンケイビズ)

オリンパスの企業価値は、社長解任騒動を受けた株価急落で異様に割安となっている。今ならば理論的には同社が強みを持つ医療機器事業の評価額よりも約4割安い金額を払えば会社全体を買える形になっている。(中略)
 
BGCパートナーズのアミール・アンバーザデ氏(シンガポール在勤)は、内視鏡では世界首位でありオリンパスで最も高収益な医療機器事業の価値を78億ドル(約5950億円)程度と推定。BGCやアトランティス・インベストメント・リサーチは、株価下落が続けば、同事業で競合するHOYAやジョンソン・エンド・ジョンソンなどの買収対象になる可能性があると指摘した。大和住銀投信投資顧問の小川耕一チーフ・ポートフォリオ・マネジャーは、医療機器事業参入などを検討中の企業にとってオリンパスは魅力的との見方を示した。
 
しかし、実際に買収するならば、オリンパスの純有利子負債を引き継がなければならず、必要額は少なくとも106億ドル(約8087億円)となる。ブルームバーグ・データによると、この規模は同社の来年のEBITDA(償却前利益)見通しの約7倍だ。

不採算部門を売却ということになると、デジカメなんかも売られそうですね。

ペンタックスの美味しい肉(内視鏡事業)だけ食べて、骨(デジカメ)は捨てたばかりのHOYAですが、せっかく身軽になったところですから厄介事は背負い込みたくないでしょう。

ただオリンパスが競合に渡るくらいなら手を出してくるのかも。 オリンパスが会社更生法を適用すれば、スポンサーに名乗りを上げるのではないでしょうか? んで、デジカメはパナソニックに売却すると。

一気に下落のオリンパス株、海外投資家が「見切り売り」する本当の理由

本稿執筆段階で、同社株のPBR(株価純資産倍率)は約2倍。市場関係者が抱く過去のM&A案件の「特損」への懸念が高まるにつれ、投機的な売りも加わり、株価の下落圧力が高まるのは必至だ。
 
市場では早くもこんな声が飛び交う。「PBR1倍、あるいは1倍割れも視野に入る」(先のディーラー)。PBR1倍で約600円だ。

それぐらいになったら手を出してくるところもあるかもしれませんが、オリンパス自身が資金調達を持ち堪えられないかもしれませんね。