中国人は「大気」と「面子」を気にする

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巨大市場・中国で今何が起きているのか? トヨタ/レクサスの販売現場、 日産のデザイン開発最前線からリポート!|エコカー大戦争!|ダイヤモンド・オンライン

――ホンダは中国市場を重視した「コンセプトC」、「コンセプトS」を公開した。それに伴い、伊東社長をはじめて幹部はデザインについて「中国要件」という言葉を多用している。一般的に「中国要件」は、フロントグリルやインテリアの豪華さ、長いホイールベース等を指すことが多い。日産としては「中国要件」をどうのように考えて、どのように量産車に盛り込んでいるのか?
 
まず、「中国要件」があるのかないのかが論点になる。中国に限らず、各国で独特のデザインに対するセンスがある。見る人の生い立ちやカルチャーから成る背景によって、同じモノを見ても感じ方は人それぞれ違う。
 
そうしたなかで、日本人にとってはエグいとか、少しやり過ぎているな、と感じるデザインもある。それと同時に、中国人も海外のモノに対してバリューを認めることもある。(そうして実情を踏まえた上で、中国での自動車デザインで)難しいのは、中国人は「大気(ダーチ)」と「面子(メンツ)」を気にする点だ。
 
「大気」は、器が大きい、モノ全体に自分が包み込まれる、壮大、荘厳というような、モノ自体のデザインというより、その周辺の空気感のことだ。とくにセダンに対して「大気」が重要視される。弊社の小型セダン「サニー」について顧客の購入動機を調べたところ、「大気を感じた」という声が多かった。
 
私も中国に2年間住んでいるが、「大気」について100%理解できてはいない。さらに言えば、グローバル車としての「大気」がある。また中国人はオリジナルの強さ、クルマに対する欲求が少し違う。確かに、(他国民と比べて)よりアグレッシグさを好む。こうした中国での事情を踏まえて、グローバル車として具現化することが難しい。

それが他国(グローバル)と違うからと言ってもはじまらないので、中国で売りたければ中国人のアグレッシブさ(自己主張)に負けないデザインにしなければならないのでしょうね。

他にも面白い話が。

――近年、中国の近代化、経済の急激な発展によって、顧客の自動車デザインに対する見方が変わってきていると思うか?
 
そう思う。例えば、今回の北京ショーで中国地場メーカーのブースを見て、ハッとした。2年前の北京ショーと比べて大きく変わった。2年前は、ひと目見て、(展示車やブース全体の)色や素材の選び方、ディスプレイのちぐはぐさなど、やはり中国だなと思った。
 
ところが今回のショーでは、例えば日産と同じ展示ホールの長安汽車、吉利汽車と日産はほとんど変わりないイメージだ。中国は時代の流れにアジャストする速度が速い。これまで中国は上を向いて進んできた。そして日本に追いついてきた。また現時点でラグジュアリーに関する考え方では、ワイン、高級時計など“世界の一流品”を最優先するようなトレンドがある。
 
これは過去、日本でも同じだった。日本はその後、(欧米の既存の価値観ではなく)自分たちの独自の価値観に気がついた。中国でも、そうした流れがそのうち起こる。それは日本が過去に経験したスピードよりも、早い時期に訪れると思う。

今の中国は日本でいえば1990年くらいですかね。
「自省」することが精神的な成長に必要なんだと思います。