富士重 ホンダ「パクリ路線」は継続中

スバル フォレスター試乗レポート/国沢光宏 【オートックワン】

先代フォレスターのユーザーなら、新しいフォレスターのドライビングシートに座ると「あらら?」になるかと。驚くほど目線が高いのだ。 「今までは中途半端な着座高だったのですが、新型でSUVらしさを出すため高くしました」。確かにSUVというよりクロスカントリー4WDのような感じ。
 
クロスカントリーのようなクルマをフォレスターに求める人からすれば大歓迎だと思う。見晴らしも良くなったし、クルマそのものが大きくなったようだ。スバルは「ホンダ CR-V」や「日産 エクストレイル」などと勝負しようとした結果、同じような雰囲気のSUVにしようと考えたワケです。
 
もしかしたら欧米やオーストラリア、中国などSUVが人気の市場では正しい選択だったのかもしれない。ただ失ったモノもある。フォレスターのハンドリングって、文句ないほど素直で楽しかった。ハンドルを切れば意のままに曲がってくれるし、ネコの足のようにしなやか。競合するSUVと先代フォレスターを乗り比べても、突出して揺れ幅が少なく快適だったことを思い出す。
 
新しいフォレスターはライバルのSUVと同じようなクルマになった。いや、乗り心地や燃費という評価軸だと、CX-5に届かず。

北米の各カテゴリーで量販車を真似ようとすると、レガシィはアコードに、インプレッサはシビックに、そしてフォレスターはCR-Vに似てしまうのは仕方のないことかもしれません。
まさかトヨタ車をパクる訳にもいかないしね。

車台はむしろホンダよりしっかりしているし、価格は2割引きなら、デザインが少々落ちても売れるのでしょう。

そこへいくとマツダはあっぱれだね。 好き嫌いは別にして、デザインのアイデンティティを確立しようとしているものね。
富士重からしてみれば、「マツダみたいな大きな会社と一緒にしないで」と言いたいのかもしれませんが。