DAC7のオペアンプ交換(その6)

差動合成(LPF)のオペアンプですが、やはりTL072でないとI/V変換のオペアンプの評価が出来ないですね。
予告通り、今回はリニアテクノロジー(LT)のオペアンプを評価してみます。

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最初に試したのはLT1677CS8です。 ボーカルが前に張り出してきますね。
ちょっとウェットな音楽表現をしてくれます。 オーディオ的能力では敵いませんが、LT1468-2よりも音楽的かもしれません。

次はLT1124ACN8。 基本的にLT1677によく似ていますが、ちょっと大味です。

続いてLT1469CN8。 実はかなり期待していたのですが、残念ながらLT1468-2とは方向性が違いました。
ボーカルがというより中音域全体が盛り上がっている感じでしょうか。 サ行の付帯音が少しあります。

最後にLT1169CN8ですが、LT1469CN8とほぼ同じ。 以上。


という具合で、残念ながらめぼしい収穫はありませんでした。 LPFにも使ってみましたが、やっぱりダメでしたね。

一番最初に聴いたのがLT1468-2だったので、LT製オペアンプはみんなこんな感じなのかと思ってしまったのですが、LT1468-2が特異なんですね。


今のところ、I/V変換では

1 OPA2211AID
2 LT1468-2
3 LME49990

という番付かなと思います。

オーディオ的な身体能力だけなら、LT1468-2がトップかもしれません。 このオペアンプでなければ出ない音は確かにあります。

OPA2211AIDはオーディオ的能力にプラスして、楽しく聴かせる艶があります。 原音第一主義の人には評価が下がるかもしれませんが、全部の楽曲が優秀録音ではないですからね。

LME49990は、LT1468-2とOPA2211AIDの中間という感じかな。 きれいな音を聴かせるだけじゃなく、ゴリゴリとした力強さもあって、ソースを選びません。

組み合わせた機器や評価者の優先順位にもよりますが、この3つのうちのどれを選んでもかなりの水準であることは確かです。

まだあと何個か聴いてみたいオペアンプは残っているんですが、そろそろI/V変換はOPA2211AIDに固定して、LPF用オペアンプを探すべきかもしれませんね。