ナイジェリアをめぐる「悲観と楽観」

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アフリカ攻略、「ネガティブ思考」では乗り遅れる:日経ビジネスオンライン

確かに、ラゴスは先進国の都会のように安全ではない。一部の中国人などを除けば、外国人が街中を歩いている姿はほとんど見かけず、移動はすべて事前に予約したクルマに限られる。カメラを周囲から見えるように持ち歩くことも、外国人であることをアピールすようなもので避けたほうがよい。イスラム過激派が活動している北部や、南部の産油地帯ほどではないが、誘拐のリスクもある。しかし、そのようなリスクは、新興国であれば多かれ少なかれ考慮すべきものであって、ラゴスに限った話ではない。(中略)
 
ナイジェリアは1億6000万人を越えるアフリカ最大の人口を抱え、今後、市場として大きく発展する可能性がある。そのため、確かに日本企業からの問い合わせは増えているという。しかし、実際にナイジェリア進出を決断するケースは少ないという。ジェトロの広木拓ラゴス事務所長は、「ナイジェリアは参入のハードルが高い。しかし、乗り越えれば大きな市場を手にできる可能性がある。ただ、残念なことに、経営陣からナイジェリア進出の可能性を探れと言われて視察に来ても、いかに進出が難しいかという“できない理由”ばかりを集めて帰っていく人もいる」と苦笑する。

程度問題だと思うけど、大手商社なんかは50年以上前から「アフリカはそういうところ」と思って活動してきてるんだよね。 今に始まったことじゃない、と。

北米などで成功体験積んで、その感覚で行ってみたらそりゃ大変だろうね。

確かに、アフリカ進出は容易ではない。その中でも、ナイジェリアは難易度が高い。だが、それは日本勢に限った話ではなく、欧州勢でも同じだ。豊田通商が買収したフランスのアフリカ専門商社CFAOのアラン・ビリー社長は、「ナイジェリアでのビジネスは難しい」と語る。一般的に、ナイジェリア人には人口の多さなどを背景とした特有の大国意識があり、交渉相手として付き合いにくいと言われている。
 
生活も厳しい。苛酷な事業環境に慣れているはずの資源大手ですら、「ナイジェリアは、インフラ不足や犯罪の多発で、アフリカで最もビジネスするのが難しい場所だ」(英資源大手アングロ・アメリカンの政府関係アドバイザー、リチャード・モーガン氏)と言うほどである。
 
誘拐や強盗のリスクを気にしながら生活するのは、ストレスが溜まる。ラゴスでは、毎日のように数時間の渋滞に巻き込まれるため、通勤だけで疲労してしまう。テロのリスクが高いアブジャでは、環状道路より外部に出ることはクルマに乗って移動していても避けたほうがよいとされており、やむを得ず環状道路の外に出るときは、武装警官に同行を頼む場合も多い。ストレス発散の場がない鳥籠のような生活環境で、食べて、寝る、という当たり前のことをちゃんとできる精神力が、ここでは求められる。

自分はインドやフィリピンすら行ったことがないくらいなので、耐えられないだろうな。

2011年9月に格安バイクをナイジェリア市場に投入したホンダは、この国を皮切りにアフリカ市場を攻める覚悟を決めている。2010年に2%だったシェアは、2012年には格安バイク投入の効果で12%に拡大した。ホンダマニュファクチュアリングナイジェリアの石川修社長は、「リスクはいろいろある。しかし、楽観的にならなければ何も始まらない」と話す。
 
昨年、ラゴス州政府が市内の主要道路におけるバイクの通行を禁止したことで、ナイジェリアのバイク市場は135万台規模から90万台程度に大きく縮小したとされる。それでも石川社長は、「規制がいきなり導入されるといった政治リスクは付いて回る。しかし、地方には未開の市場が広がっており、この市場が今後も急成長していくとの見方に変わりはない」と動じない。
 
もちろん、過酷な生活環境の中で市場開拓を進めるには、現場を支える本社の体制も欠かせない。ホンダの場合、1979年に現地工場を立ち上げた数年後に、この国が軍事政権に移行して市場が壊滅状態に陥ってからは、ナイジェリアの拠点は日本の本社から忘れられた存在になったという。歴代の駐在員の中には、「生きていくことすらやっとで、仕事ができる状態ではなかった」と振り返る人もいるという。しかし、成長の牽引役が新興国に移ったことで、ナイジェリアが再び戦略拠点として位置づけられ、息を吹き返した。一時は1人しかいなかった駐在員も、今は6人いる。

そんな昔に工場作ってたんだ。 それは知らなかったな。