ロシアはデフォルトするか?

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利上げも為替介入も効果なしのロシア経済:日経ビジネスオンライン

パニックはその他の資産にも広がっている。ロシア政府は約110億ドル(約1兆3300億円)のルーブル建て債務と600億ドル(約7兆)2400億円)のドル建て債務を抱えている。これらの債務の利回りはそれぞれ15%と8%に上昇している。これはギリシャの国債よりも高い値だ。フランスやオーストリアの銀行など、ロシアへの依存度の高い企業の株価も下落している。
 
ドル建て債務の問題はこれからさらに悪化するだろう。スタンダード・アンド・プアーズやフィッチをはじめとする格付け機関は、すでにロシアに対して悲観的だ。ロシア中銀は2015年のGDP(国内総生産)が4.5%落ち込むと予測している。この点を踏まえれば、ロシアの格付けが引き下げられることは間違いない。債務が投資不適格(ジャンク)級に格下げされれば、ロシアの投資家基盤は縮小を余儀なくされよう。債務の負担が急拡大する可能性がある。
 
国と企業の線引きが明確ではないロシアでは、銀行とその他の事業が保有している6140億ドル(約73兆7100億円)の対外債務の多くについて、クレムリンが関与を迫られる可能性がある。公式には3700億ドル(約44兆4200兆円)に達するとされるロシアの外貨準備高がルーブルを下支えするとの確信が崩れ始めても不思議ではない。

結局は原油価格の低落がいつまで続くかによるのでしょうね。

クリミア問題でオバマの鼻を明かして、国民から圧倒的な支持を受けたプーチン大統領ですが、米国が仕掛けてサウジが乗った原油安とそれに合わせた通貨戦争で窮地に立っています。

2015年、「世界の孤児」プーチンはどうやって米国に「逆襲」するのか?|ロシアから見た「正義」 “反逆者”プーチンの挑戦|ダイヤモンド・オンライン

さて、03年頃から、世界情勢の主人公は米国とロシアに移っている(もちろん、米中という見方もあるだろうが)。有能な独裁者プーチンによって急速に復活してきたロシアは、米国と対立するようになっていく。
 
米ロは、「イラク戦争」「ユコス問題」「グルジア・バラ革命」(いずれも03年)、「ウクライナ・オレンジ革命」(04年)、「キルギス・チューリップ革命」(05年)などで、米ソ時代と同様に代理戦争を繰り広げた。
 
米ロの対立は08年8月に起こった「ロシア-グルジア戦争」で一つのピークを迎える。当時グルジアの大統領は、03年の革命で政権についた超親米男・サアカシビリ。つまり、この戦争は、ざっくりいえば「米国傀儡政権」グルジア対ロシアの戦争だったのだ。 

資源バブルでBRICsの一角と言われたものの、ロシアは政治的には「オワコン」と思ってましたが、どっこい米ロ対立の構図は連綿と続いてきた訳ですね。 中国が要求する「新型大国関係」なんか百年早いと言われてしまいそう。

ロシアより先にEUが音を上げて、米国との仲直りの仲介に乗り出しそうですが、任期満了に向けてレガシー作りを始めたオバマがそう簡単に手加減するとも思えません。 やっぱりプーチンが言うようにあと2年くらいは苛められそうな気がします。 で、中国は漁夫の利を狙う、と。