ホンダはなぜ日立AMSと組んだのか?

ホンダと提携、ケイレツ揺さぶる「日立自動車」:日本経済新聞

日立の強みは回す技術、つまりモーターの技術力にある――。電機業界には、こんな定説がある。日立の歴史は1910年、創業者の小平浪平が国産初の5馬力誘導電動機(モーター)を完成させた時から始まっている。家電量販店では、店員が「日立はモーターがいいんです。洗濯機なら長持ちしますよ」と売り込むことがしばしばだ。(中略)
 
高性能モーターを自前で考えるより、日立の技術を使った方がEVなどの開発スピードが上がるだろう。そんな判断をホンダが下してもおかしくはない。
 
ホンダはかつて「自前技術にこだわる孤高の存在」と言われたが、多種多様な技術を自社だけでこなすことは限界だ。米テスラをはじめ、日米欧のライバルたちがこぞってEVに本腰を入れる中、ホンダに残された時間はさほどない。自前主義にこだわらず、日立と組むのは正解といえる。

確かに日立といえば「モートル」。 昔使ってた日立の空気清浄機は、そのモーターが壊れて買い替えましたけどね。
でも双方の社長が出席した割には、「資本金は50億円の会社を共同出資で設立する」というのはショボく感じますね。

これからホンダもEVやPHEVに力をいれていくんでしょうが、今の主力はHEVです。 それも変速機に組み込んだやつとかで、「モーター単体」で買うようなものではありません。

新会社は「米国と中国にモーターの製造と販売を行う子会社の設立を計画している」という。決してホンダだけに供給するわけではない。「ホンダを含めた自動車メーカー各社からの需要に広く応える」としており、モーター事業を世界規模で育てる野心が垣間見える。

ということは、組み込みモーターではなく単体モーターなんでしょう。

ということで考えられるのは「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」でしょうか? これなら外販できます。
ホンダのHEVシステムはかつてはマイルドハイブリッドのIMAでしたが、今はストロングハイブリッドです。 でも新興国向けにはオーバースペックなんですよね。
例えばスズキはインドでマイルドハイブリッド車を売っています。

「ワゴンR」のマイルドハイブリッドシステム、三菱電機のISGを採用 - 日経テクノロジーオンライン

スズキは2014年8月25日に発売した新型「ワゴンR」に、三菱電機製のモーター機能付き発電機「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」を採用した。
 
新型ワゴンRは、同社が「S-エネチャージ」と呼ぶマイルドハイブリッドシステムを搭載しており、三菱電機製のISGはその中核となる製品。改良した「R06A型」エンジンにこのISGを組み合わせることで、2WD(2輪駆動)の軽ワゴン車で最高となる32.4km/LのJC08モード燃費を達成している。

日立AMSとしてもこの市場は外せないでしょう。 48V化も視野に入れているかもしれません。
ただ、なんで米国と中国なんでしょうね? インドとかタイにも作ればいいのに。

ISGだと夢がないですが、「EV用のインホイールモーター」が提携の目的なら面白いんだけどねー。