次は「考える力」だ、ASIMO開発者に「次の一手」を聞く

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──今度のASIMOの「走り」のポイントはどこか。スピードが3km/hから6km/hと倍になったが。
 
重見氏 一言でいえば、歩幅を拡大したこと。2004年12月に公開したASIMOでは、歩幅が300mm、両足とも接地していない状態で進む距離が6mmだった。今回は歩幅を525mm、そのうち浮いた状態で進む距離を50mmまで伸ばした。これを実現するにあたって予測制御の機能を取り入れた。ハードウエアは、ギア比を変更したりしているが基本的には同じだ。もちろん走ることだけに意味があるのではない。高速走行のための制御技術は、例えば「凹凸がある場所を歩く」といった動作にも意味を持つ。

着実に進化していますね。

続きです。

──ASIMOは多数のサブシステムを組み合わせて機能していると思うが,それらを統合して一つの動作をさせるのは大変なはず。ソフトウエア開発プラットフォームはどうなっているのか。
 
重見氏  今回のASIMOでは,ソフトウエア・プラットフォームを一新した。多くのサブシステムを統合して制御するソフトウエアを「統合制御システム」と呼んでいる。これを使うと,例えば「腕を動かす」といった一連の動作をさせるための「シナリオ」となる行動生成プログラムを,自律的に作ることができる。下手なやり方だと,動作に必要な個々の機能の組み合わせの種類が爆発的に増えてしまうようなことが起きるので,例えば異なるセンサから得る情報のそれぞれに優先順位を付けるなどしてやっていく。ただ,詳細は非公開なのでまだ申し上げられない。

「統合制御」については、ホンダよりSONYの方がはるかに進んでたよね。 ロボットのソフトウエア・プラットフォームという言い方も、SONYは最初から言っていたし。

経営が傾いてSONYはロボット事業にあまり力を入れられない状態だけど、ASIMOにはSONYの血が混ざっていたりして!?