153FMI エンジン

心配していたガスケット類は、ある程度HM純正部品のが使えるようなので、今日発注してきました。 ヘッドガスケットは武川などのボア52mm用が使えるでしょう。 シリンダーガスケットはC100EX用が使えるかな?(ダメなら切ればいいんですが)
あと、ノックピン(造りが非常にラフ)とオイルシールも交換します。 本当はベアリングも換えたいところですが。

さて今後の予定ですが、下セル無変速エンジンにジョルカブの遠心4速を組み込む形で製作する予定です。 4速エンジンの部品は全く使用しないので、組み立て直して売り払うつもり。

シリンダーヘッドはJUNのが使えればよかったんですが、カムスプロケットの歯数が違う(HM:28T、支那:32T)のでムリみたいです。 ビッグフィン・ヘッドの格好は好きなので、まあいいでしょう。
支那ヘッドには、武川のS-Stage E-Type カムシャフト(01-08-036)が使えるようです。 手元のカタログによると、Jincheng(金城集団)のJC50Qという車種用みたいです。

ジョルカブのミッションを使うことにしたのは、やっぱりあの変速ギヤの歯型を見てしまったからです。 よく支那エンジンで変速ギヤが逝ったとか、慣らし中に停車しての変速はするななどという記事を読むのですが、あんなギヤなら無理もないと思いました。 シフトドラムは意外にマトモに出来ているんですが。


ところで、153FMI で検索すると、こんなページにヒットします。
最高出力 6.4kW[8.7PS]/8,000rpm、最大トルク 8.0N-m[0.82kgf-m]/6,000rpmというのは、妥当なところでしょう。 あくまで実用車ですから。
ヘタにパワーの出るヘッドやキャブと組み合わせると、寿命が短くなってしまうかもしれませんね。

それにしても、図面もないのに良く出来ていると思いますよ。 歯切りが酷いのはなんとかしてほしいと思いますが、ケース関係は悪くない出来です(材質は悪いかも?)。
HM純正部品と模造部品を組み合わせて使えるなんて、まるでPC/AT互換機みたいです。

このエンジンを本田宗一郎が見たら、なんと言ったでしょうね。
「けしからん!」のは確かですが、でも「不完全な模造品を野放しにしてお客様を危険な状態におくよりは、いっそカブのエンジン図面を公開してしまえ」と言ったかもしれません。
HMに対しては「いつまでオレ達が作ったエンジンで商売してるんだ。簡単に真似できない環境性能に優れた新しいエンジンを作ってみろ!」と言ったんじゃないかな?