ホンダ、今期純利益1550億円に上方修正

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NIKKEI NET(日経ネット):ホンダ、純利益1550億円に上方修正 10年3月期

ホンダは27日、2010年3月期(米国会計基準)の連結業績見通しを上方修正した。売上高は前期比16%減の8兆4500億円(従来予想は8兆2800億円)、営業損益は1900億円の黒字(従来予想は700億円の黒字)、最終損益は1550億円の黒字(従来予想は550億円の黒字)の見通し。コストダウンや研究開発費の減少が寄与する。
 
あわせて発表した09年4~9月期の連結決算は、最終損益が100億円の赤字予想から一転、615億円の黒字となった。

自動車メーカーの上期決算の先陣を切って、ホンダの発表がありました。 ほぼ事前の予想通りですね。

ホンダ、通期業績見通しを大幅に上方修正 | レスポンス自動車ニュース(Response.jp)

為替変動(円高)が営業利益段階で2090億円の減益要因となるものの、経費削減による販売管理費の圧縮が3710億円の増益効果を生み出す。北米の中古車価格回復などによる金融事業の貢献も大きく、上期だけで同事業の営業利益は940億円に達した。
 
4輪車の世界販売は340万台を計画。国内やアジアが好調で、前期比の減少幅は3.3%に圧縮される。売上高は15.6%減の8兆4500億円を見込んでいる。
 
会見した近藤広一副社長は、上方修正について「経費を相当切り詰めたほか、金融部門の上ぶれが想定外に進んだ」と説明した。また「やるべきことはたくさんあるが、1ドル=90円レベルでも何とか2000億円近い利益を確保できるところまで来た」と評価した。

二・四・汎それぞれで売り上げ台数が減っている状況で、前期並みの利益水準を確保したというのは、F1からの撤退などの経費節減によるものなのでしょう。

NIKKEI NET(日経ネット):ホンダ、増益支える新興国 今期、1ドル=85円でも利益

自動車大手で2010年3月期に唯一増益を確保するホンダ。今期下期に米ドルの想定を1ドル=85円に見直したにもかかわらず、黒字を確保できる体質を構築した。これを支えているのが新興国と効率経営という2つの強みだ。
 
今期の世界販売台数は計画より10万台強上向くが、このうちアジアが7万台と大半を占める。なかでも中国やインド、タイが好調で、今期の新興国向け販売比率は34%と、トヨタ自動車(8月時点の予想で27%)を上回る勢いだ。

えっ? そうなの?

Honda 2009年度第2四半期 連結決算の概況

◆2009年度(2010年3月期)業績見通し
 
為替レートの前提を、第3・第4四半期平均で1米ドル=85円、1ユーロ=125円、通期平均で1米ドル=90円、1ユーロ=129円とし、下記を目標に事業を進めていく。

第一四半期の発表の際は通期で91円でしたから、若干の堅めに予想しているようです。

上期は1ドル95円で純利益が615億円。 通期の純利益予想が1550億円なので、下期は1ドル85円前提で935億円ということになります。 もし下期が90円くらいで済めば、通期の利益はもっと上方修正されるでしょうね。

焦点:ドル上値は93―94円付近か、投機的円買いの反動の域 | Reuters

円下落の最大要因とされるのが、10月にかけて進んだ「理由なき円高」の反動。8月末の総選挙と民主党政権の発足以降、ドル安の進行と同時に円が急伸した外為市場では、藤井財務相の発言が為替介入に否定的などとして、景気回復の遅れや低金利の長期化が一方で指摘される円を「短期筋が無理やり買い仕掛けた」(都銀のチーフディーラー)経緯がある。そのゆがみが10月半ばから表面化し始めたのだ。(中略)
 
いったん傾いた円買いポジションが解消に向かうと同時に、値動きの軽い豪ドル/円やユーロ/円などのクロス円が相次ぎ高値を更新。円にはテクニカル面からも売り圧力がかかりやすくなっている。ドルやユーロを対円で売り仕掛けた向きが、損失確定の買い戻しに動くストップロスを狙う動きが続く可能性は低くない。市場関係者が予想するドル/円の上値めどは93―94円付近に集まっている。

93~94円なら万々歳でしょうね。

今日の株式見通し=小動き、ホンダの波及は限定的 | Reuters

一方、シティグループ証券は28日付リポートで、ホンダについて実績・会社予想ともにポジティブ・サプライズとしたうえで「固定費削減や経費削減などで損益分岐点が大幅に低下した結果、少ない売上高でも利益が確保できる収益構造転換に成功した点をあらためて評価しなければならない。ホンダと同様な動きは他の自動車メーカーにも期待することができる」(アナリストの松島憲之氏)と指摘している。

他のメーカーからすれば、ハードルが上がるわけで迷惑な話でしょう。

asahi.com(朝日新聞社):ホンダ、営業利益見通し上方修正 1900億円に - 愛車

営業利益を押し上げる最大の要因は、広告宣伝費や研究開発費などの経費を想定より500億円多く削れることだ。四輪車と二輪車の販売増が320億円の押し上げ効果となる。米ドルの下期の想定レートは前回想定より5円の円高ドル安となる1ドル=85円としたが、ほかの通貨に対する円安で影響をほぼ相殺できるという。
 
ただ、通期の四輪車事業では依然として若干の赤字となる見通しという。

在庫解消に伴う、期初の稼働率低下の影響をカバーするまでには至らなかったということでしょう。

ホンダ、上方修正は経費削減と米金融事業の改善が主因 | Reuters

ホンダ(7267.T: 株価, ニュース, レポート)の近藤広一副社長は27日の決算会見で、2010年3月期の連結営業利益見通しを7月時点の700億円から1900億円へ引き上げた理由について、「増額分1200億円のうち1000億円が四輪車関連、200億円が二輪車関連」と述べた。
 
最大の増益要因については、「さまざまな経費削減で総額500億円の増益要因になる。四輪車などの販売台数増の影響は320─330億円で、金融事業の影響が360億円」と分析した。金融事業は、「米国中古車市場の回復により(利益)貢献が大きい」と述べた。また鋼材など原材料の値下げも50億円利益を押し上げる。

中古価格が上がれば、残価設定型リースで有利になりますからね。 LOL戦略の成果かな。

ホンダ、海外生産が13年ぶりにマイナス…09年上半期実績|GAZOO.com

輸出は同64.2%減の11万4659台と大幅マイナスとなり、2年連続のマイナスとなった。北米向けが同59.7%減、欧州向けが同58.8%減、その他も同80.1%減と落ち込んだ。
 
海外生産は同19.5%減の109万5981台と13年ぶりにマイナスだった。北米が同27.4%減となったほか、欧州が同70.3%減、その他地域も同13.1%減となった。アジアは中国が同15.4%増となったことなどから同4.8%増とプラスを維持した。

欧州は現地生産も輸出もすごいマイナス幅ですね。 10万台も在庫があったからねぇ。