デル・ボスケ 「スペインに最適なスタイルは分かっている」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

デル・ボスケの考える成功への鍵 - Goal.com

スペイン代表のビセンテ・デル・ボスケ監督は、南アフリカ・ワールドカップ(W杯)で鍵を握るのは、ボール支配であると主張した。ただ同監督は、トーナメントを簡単に勝ち進めると予想してはいけないと警告している。
 
「私はスペインにとって最適のスタイルは何かということに疑いを持ってない。すべての話し合いをとおして、私は選手にポゼッション、ボールを奪うこと、どのようにプレーするかを知ることが鍵だと思い出させてきた。それが我々のスタイルであり、我々のアイデンティティーだ」と、デル・ボスケ監督は、スペイン『アス』に語った。

今のところスペインをW杯優勝の大本命に推す声が多いようですが、スペイン代表監督が誰かはあまり知られていないような気がします。

南アW杯を“名物”指揮官で堪能する。監督が個性的すぎるグループH!- Number Web : ナンバー

最後はグループHで実力ダントツ、今大会優勝候補最右翼のスペイン。
 
率いるのは“あの”ビセンテ・デルボスケだ。銀河系と呼ばれた豪華絢爛なレアル・マドリーの監督を4年間務め、2度のCL優勝を果たした。
 
「何もしない」名監督として有名だ。
 
クマの着ぐるみみたいな愛らしい巨体でテクニカルエリアに佇み、何もしないで小首を傾げるポーズが定番だった。ラウール、ジダン、フィーゴ、ロナウド、ロベルト・カルロスといった個性の強いスーパースターたちを束ねた手腕は特筆に値する。デルボスケは戦術に明るく、レアル・マドリーという特殊なクラブの裏表を知り尽くし、どんなスーパースターにも媚びず、そして何もしない。スターたちが存分に真価を発揮できるように自由を与えた。
 
一方でスターが多すぎるゆえに彼らにも汚れ仕事をさせなければならないのだが、そのぎりぎりのバランスをいつも注視していた。実際、小首を傾げたまま常に考え込んでいた。でも、何もしない。その存在が重要なのだ。
 
もしデルボスケが顔を真っ赤にして怒り、スターたちの怠慢を糾弾するような事態になったとしたら……もう手遅れなのだ。だから、結局デルボスケは何もしない。この監督に何かさせたらチームはオシマイ。選手たちもそこのところを良く分かっていたのだと思う。
 
今回のスペインもスーパーチームで、たぶんデルボスケは何もしない。
 
何もすることがないまま終われば、きっとスペインは優勝するだろう。

デル・ボスケの考える「スペインに最適な」指揮のスタイルというのは、「何もしない」ということなんだろうね。