リーダーに最低限求められること

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第21回 完ぺきなリーダーほど、煙たい:日経ビジネスオンライン

恐らくリーダーに関する良書を何冊か買えば、「リーダーに求められるスキルや能力」「リーダーがあるべき姿」はおよそ網羅できるに違いない。それにしても、「リーダーに求められること」の何と多いことか。
 
次第に気持ちが重くなっていくのは私だけだろうか。自分が現在満たしている数を聞かれたら、いくつと自信を持って答えられるだろうかと考える。同時に私は、かつて大きな組織の中で課長に昇進した時のことを思い出した。
 
明確に位置づけられた組織のリーダーとして、社会に出て初めて人を率いていくことになった。会社が要望する課としての結果も求められる。まさに5項目、10項目、25項目のすべてがドーンと目の前に置かれた瞬間だった。昇進したことの喜びよりも、緊張感に襲われた記憶の方がよみがえった。

そりゃ、自分の先輩方がそんな「偉人」ばかりなら大変だと思うでしょうが、実際には課長や部長を見ても「コーチング研修出なおしてこい!」と言いたくなる人ばかりです。
だから気にしなくてもいいと思うけどね。

自分は管理職ではありませんが、参考書を求めたくなる気持ちはよく分かります。

初めての課長昇進は本人にとって重い。まじめな新任リーダーほど、研修だけではもの足りず、リーダー本を読みあさることになる。そして、部下にとって責任を果たせるリーダーになるべく、リーダー本に描かれた完ぺきな世界へと自分を追い込んでいく。リーダーになる人が陥りがちな落とし穴の1つ目だ。(中略)
 
もう1つの落とし穴は、いわゆる“お山の大将”だ。自分はリーダーとして完ぺきだと思っているが、部下から見れば「リーダーに求められること」の多くを満たしていない。部下は上司に対してはものが言いにくい。かくしてお山の大将と現場の距離は開いていくばかりだ。

むかし昔、彼女とのデートを『ポパイ』などに書いてある通りにしか出来ない「マニュアル君」が話題になったことがあります。 当時の若者が管理職に足を踏み入れているのかしらね?

自分は暗記が苦手なので、「マニュアル君」にすらなれません。 参考書を読んだら、一旦すべて忘れるようにしています。 ワクチン接種みたいなもんですね。

そうすると、本に書いてあったような場面に遭遇すると、無意識下から浮かび上がってくるような気がします。 自分でもどこでそれを知ったのかすら忘れてしまっているので、受け売りであることすら意識しないというか。 いいのか悪いのかわかりませんけどね。

世界的な調査会社ギャラップで世界トップレベルの職場やリーダー、マネジャーについての調査に携わっていたマーカス・バッキンガム氏は、著書『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと』(日本経済新聞社)の中で、リーダーが考えるべきたった1つのことを次のように説明する。
 
「リーダーは情熱的でなくても魅力的でなくてもいい。弁舌に長けていなくてもいい。どこを目指しているか、いま何をすべきかを示せればいい」のだと。リーダーに情熱や魅力や弁舌がなくていいと言っているのではないだろう。部下として、上司であるリーダーに最低限求めるのはこのことだと言いたいのだ。社長は社長として、役員は役員として、部長は部長として、課長は課長として、「いま何をなすべきか」は部下が考えてもいいが、「どこを目指しているか」だけはそれぞれのリーダーが示してほしい。
 
前出のピーター・ドラッカー氏は、『マネジメント 基本と原則』の中で、マネジャーに求められる「学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身につけていなければならない資質が、1つだけある」と指摘する。それは「真摯さである」と。
 
さまざまなポジションにあるリーダーに共通して最低限求められることは、「どこを目指しているか、いま何をすべきか」を、「真摯さ」をもって部下に示すことなのだろう。

リーダーにはリーダーにしか出来ないことがあって、そのための権限が与えられています。 その立場でやらなければならないことをちゃんとやってればいいのだろうと思います。

ちなみに自分は「人を育てること」と「変化を起こすこと」だと、バカの一つ覚えのように唱えています。