住宅用が牽引する太陽光発電、輸出は悪化続く

ビジネスニュース 業界動向:明暗分かれる太陽光発電――住宅用は1.4倍に成長、輸出は悪化が続く - EE Times Japan

しかし、前年度比や四半期ごとの変化を見ると、出荷量が安定したSi単結晶、じりじりと後退するSi多結晶、出荷量の伸びが著しいが安定しないSi薄膜・その他という構図が浮かび上がってくる。Si単結晶は四半期ごとの出荷量ではわずかな上下を繰り返しているものの前年度比で123.5%に伸びている。2011年度第2四半期の出荷量は過去最大だ。
 
一方、Si多結晶は前年度比で77.3%に低下、四半期ごとでも第1四半期の34万3933kWから第4四半期の20万6652kWまで減り続けている。過去最大だった2010年度第2四半期と比較すると、2011年度第4四半期は出荷量が59%に落ち込んでいる。
 
Si薄膜・その他は前年度比こそ164.8%と高いが、第4四半期の落ち込みが著しい。第1~第3四半期では順調に成長してきたものの、第4四半期で一気に前四半期比で3分の1に落ち込んでしまった。JPEAはSi薄膜・その他の落ち込みについて分析を加えていない。しかし、もともとSi薄膜・その他は輸出依存度が高く、第4四半期の総輸出量が第3四半期の約2分の1に落ち込んでいることを考えると、原因は輸出低迷にあると推定できる。

たった1四半期に出荷調整しただけで、「出荷量の伸びが著しいが安定しない」という表現はどうなのかね? 原因は生産歩留まりとかじゃなく、単に輸出低迷なんでしょ? そんなん太陽電池の方式とあまり関係ないじゃん?

3Qまでの記事では、こう書かれています。

スマートグリッド:日本の太陽電池産業、明らかな成長の影で進む構造変化 - @IT MONOist

では何が出荷量を引っ張っているのか。Si薄膜とその他だ。Si薄膜とその他を合わせた出荷量は、10四半期中1回しか減少していない。2010年度第4四半期までは、Si薄膜が出荷量を引っ張ってきたことが分かっている(図5)。しかし2011年第1四半期から、JPEAは統計の公表方法を変更し、Si薄膜とその他の合計値しか分からなくなってしまった。その後の成長は著しく、今四半期は前四半期の145%に当たる25万7792kWに成長。初めてSi多結晶をも上回った。

「10四半期中1回しか減少していない」ところで4Qに減少したのだから、11四半期で2回の減少ですね。 それでも「安定していない」かね?

ところでなんで「Si薄膜・その他」なんて区分けなんだろう?

なぜJPEAは統計の公表方法を変えたのだろうか。「企業のコンプライアンス上の問題が起こるために変更した。『その他』に属する企業があまりにも少ないため出荷数量の実数が分かってしまうからだ」(JPEA)。
 
日本国内でその他に入る太陽電池のほとんどがCIS(CIGS)だ*1)。統計調査対象のうち、CIS(CIGS)を主に出荷しているのはソーラーフロンティアとホンダ、特にソーラーフロンティアである(関連記事:世界最大級の太陽光発電所、ソーラーフロンティアが150MW分の部材を供給)*2)。
 
*1) SiやCIS(CIGS)の他に、宇宙用のGaAs(ガリウムヒ素)などもあるが、出荷数量は少ない。色素増感型太陽電池や有機薄膜太陽電池は市場形成前の段階である。
 
*2) JPEAは「その他」の大きな部分をソーラーフロンティアが占めているという本誌の予測に対して、コメントしていない。

ホンダはまだ趣味でやってる規模だからね。


ソーラーフロンティア - Wikipedia

ソーラーフロンティア株式会社は、日本の薄膜型太陽電池モジュール製造・販売メーカーである。石油元売企業である昭和シェル石油の子会社で、全額出資を受けている。1,000億円を投資して、休止中であった日立プラズマディスプレイの製造工場を買い取り、年間の生産量900MWという世界最大規模の太陽電池生産工場、宮崎第3工場を完成させた。2011年2月に稼働開始、7月からフル生産に入った。[1][2]
設立は2006年9月(昭和シェルソーラー)で、2010年より現社名[3]。

パナソニックのプラズマ工場も買い取っちゃえばいいのに。