ダイハツ伊奈社長、「ミライース、次は35km/L狙う」

<ダイハツ>伊奈功一社長 「ミライース」燃費改善に自信 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

ダイハツ工業の伊奈功一社長は20日、毎日新聞のインタビューに応じ、ガソリン1リットル当たり30キロ走るハイブリッド車並みの燃費性能を実現した軽自動車「ミライース」の次期モデルについて「(最新技術を導入すれば)1リットル当たり35キロ(の走行距離)を狙えると思う」と述べ、さらなる改善に自信を見せた。軽市場はホンダの本格参入などで競争が激化しており、燃費性能の向上などでシェアトップを死守したい考えだ。
 
ダイハツは同日、軽では初めて衝突回避支援システムを導入した新型「ムーヴ」を発売。運転時に発生する熱を効率的に利用するなどして燃費性能も従来車種と比べ7%向上させ、次期ミライースにこれら最新の技術を導入する方針。

今回のムーブは相当に気合入ってますね。 価格も引き下げてきたし、逆に挑戦者(ホンダ、スズキ)を潰しに掛かるという、トップ企業としてのあるべき姿を見せてくれています。

スズキはまたワゴンRの改良で、29.2km/Lとか出してくるのかな? 楽しみです。

【ダイハツ ムーヴ 改良新型】堀取締役「スマートアシストを5万円で売るから始めた」 | レスポンス

スマートアシストは約4~30km/hで走行中、レーザーレーダーが前方車両と衝突する危険性が高いと判断すると、まずドライバーにブザーやインジケーター表示で警告、その後も回避操作が無い場合には緊急ブレーキが作動する仕組み。ターボエンジンモデルを除く、各グレードに装着仕様を設定。価格はベースグレードに対し5万円高となっている。
 
堀伸介取締役は同日都内で開いた新型ムーヴ発表会後、一部報道陣に対し「他社は(衝突回避支援システムに)カメラとかミリ波などを使っているが、我々はレーザーレーダーを用いた。すべてが万全では無いところも当然あるが、やはり低価格でより広いお客様に使って頂くことを、まず主眼にした」とした上で、「5万円で売りたいというところからシステムの構築をやった」と説明した。

とりあえずお年寄りには必須でしょう。

ダイハツ「ムーヴ」、CVT油を温めて29.0km/Lを達成 - クルマ - Tech-On!

開発に着手したとき、スズキの「ワゴンR」の燃費は明らかになっていなかったため、燃費目標はもっと低かった。ただし、燃費を向上させる技術として、採用を予定する技術のリストに加えて、その後に使う技術の待ち行列リストを用意しながら開発を進めていた。ワゴンRの情報が届いたため、待ち行列リストを棚卸しし、急遽今回の改良に間に合わせた。待ち行列リストはまだ残っており、その中にLiイオン2次電池を使った簡易ハイブリッドシステムもあるが、リストの後ろの方にあり、それを使う前に出す技術はまだあるという。
 
追加した技術の筆頭が、エンジンの熱でCVT(無段変速機)の作動油を温める装置。JC08モードは冷間始動から始まる。エンジンは燃焼するため比較的早く温まるのだが、CVTはなかなか温まらない。以前はロックアップ領域が狭く、始動後すぐにトルクコンバータを使っていたため油のせん断によって発熱し、CVTも温まっていたが、最近のCVTは冷えたままだ。油の粘性が高いままになり、歯車列で大きな損失を発生していた。(中略)
 
もうひとつ、燃費の向上に役立ったのが点火時期を3気筒別々に制御することだ。ノックセンサ、イオンセンサを使って制御することは従来通りだが、従来は3気筒をまとめて制御していた。ノックセンサはブロックに1個だけだが、微小なノックの波形が出た時期によって、どの気筒がノックしそうかが分かる。ノックの兆しを検知し、点火時期を遅らせる。イオンセンサは点火プラグを利用して燃焼室内のイオンを計測するもの。これでEGR量を制御していたのだが、今回、これによって点火時期を遅らせたり、早めたりする制御を追加した。マップにあるもともとの点火時期に対して最高5度程度制御する。
 
アイドリングストップ装置は車速が9km/h以下で作動する。従来の7km/hより動作範囲を広げた。ワゴンRは13km/hで作動するが、日本の渋滞では10 km/h前後でゆっくり流れることが多く、13km/hにするとアイドリングストップ、再始動を繰り返して煩雑になると判断し、その領域より低い速度にした。

重箱の隅をつつくような対策を積み上げて、コストを抑えつつ燃費をアップさせているわけですね。