TeraDak ES9023 DACドーターボードを聴く

PCM5122を搭載した DACドーターボード(SainSmart HIFI DAC)は、価格を考えればなかなか良い音質で奏でてくれました。
こうなると気になるのがもう一方の雄、ES9023です。

ただあまり品数が多くないのですよね。 フランスの Audiophonicsというメーカーの製品が有名なようです。

s-l1600.jpg

結局、そのバッタもん(?)を eBayで購入しました。 価格は送料込みで £14.59(決済時レートで 2,022円)でした。
国内でも同じ物を売ってるところがありますが、価格は2.5倍ですね。

IMG_20170420_194257.jpg

香港からの発送でしたが、注文してから10日間で届きました。

IMG_20170420_194352.jpg

基板上には「TeraDak ES9023 For Pi 2/B+」と印刷されています。

本家 Audiophonicsの製品には、クロックを TCXOに載せ替えてRCA端子をゴージャスにしたバージョンがあります。
RCA端子はともかく、TCXOは交換してみても面白いかもしれませんが、eBayでも TCXOは1個あたり$15くらいするので、後から交換するくらいなら最初から上位版を買った方がいいと思います。

IMG_20170420_211858.jpg

当初は RPiB+に載せて使うつもりだったのですが、Volumio2が起動後しばらくするとハングアップする事象が出て使えず。 DACドーターボードを外しても同じだったので、RPiB+と Volumio2の問題だと思います。
仕方がないので、メインのオーディオに使っている RPi3に載せてみました。

root@volumio-1f:/home/volumio# aplay -l
**** List of PLAYBACK Hardware Devices ****
card 0: ALSA [bcm2835 ALSA], device 0: bcm2835 ALSA [bcm2835 ALSA]
  Subdevices: 8/8
  Subdevice #0: subdevice #0
  Subdevice #1: subdevice #1
  Subdevice #2: subdevice #2
  Subdevice #3: subdevice #3
  Subdevice #4: subdevice #4
  Subdevice #5: subdevice #5
  Subdevice #6: subdevice #6
  Subdevice #7: subdevice #7
card 0: ALSA [bcm2835 ALSA], device 1: bcm2835 ALSA [bcm2835 IEC958/HDMI]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 1: sndrpihifiberry [snd_rpi_hifiberry_dac], device 0: HifiBerry DAC HiFi pcm5102a-hifi-0 []
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 5: Audio [USB2.0 High-Speed True HD Audio], device 0: USB Audio [USB Audio]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
root@volumio-1f:/home/volumio# cat /proc/asound/modules
 0 snd_bcm2835
 1 snd_soc_hifiberry_dac
 5 snd_usb_audio

PCM5122の SainSmart HIFI DACでは

card 1: sndrpihifiberry [snd_rpi_hifiberry_dacplus], device 0: HiFiBerry DAC+ HiFi pcm512x-hifi-0 []

と認識されていましたが、ちょっと違いますね。

volumio2_es9023_1.jpg

Volumio2の設定の方は、「Generic I2S DAC」で動作するとのことですが、snd_rpi_hifiberry_dacとして認識されているのならと「HiFiBerry DAC」を選んでみました。

volumio2_es9023_2.jpg

ミキサータイプは「Software」か「None」しか出てきません。 「Hardware」は選べないようです。
メインのオーディオはアナログアンプ(YS1)でボリューム調整しているので、「None」で使っています。

特に問題もなく、あっけく音が出ました。 メインオーディオのDACは ES9018なので同門対決となりますが、サウンドの傾向はやっぱり近いと思います。 スッキリ見通しが良くて、余計な色付けがない感じがします。
厳密に聴き比べれば、物量を投入した ES9018 DACの勝ちだと思いますが、わずか2千円でこのクオリティは凄いと思います。 変態的なオーディオマニア以外は、これ以上のクオリティが必要か疑問ですね。

あくまで個人的な感想ですが、SainSmart HIFI DAC(PCM5122)とサウンドのクオリティを比較すると、若干ですが TeraDak ES9023に軍配があがる気がします。 
ES9018/9023が「端麗辛口」だとすると、PCM5122はもう少し優しいサウンドで聴き疲れしないように思います(ハイファイ的な面白みがあるかどうかは別として)。
寝起きの目覚ましラジオ用に SainSmart HIFI DACを使っているのは、そういう意味では合っているのかもしれません。

最後に USB接続の ES9018 DACに戻して聴いてみましたが、音の傾向は近くてもクオリティはかなりの差がありますね。 安心しましたw