ハラもいっぱいになったところで、12:27に萩・石見空港を出発する。
ところで萩・石見空港は島根県の空港なのに、なんで山口県の萩の名前がつくんだろうね? だって益田と萩って50kmくらい離れているんだよ。

DSC02020.jpg

山口県に入ると、雲が分厚くなってきた。 不穏な気配が漂ってくる。

DSC02024.jpg

ちなみに山口県では過去2回ほどキャンプをしている(2014年2015年)が、どちらも雨に祟られてしまった。
「山や土地とは相性がある」というのが持論だが、鹿児島県と山口県の「薩長」と自分はきっと相性が悪いのだと思う。

DSC02029.jpg

2000年にトランザルプで帰省したとき、この辺りを通った頃にはもう暗くなっていた。
あのときは晴れてて、月光が海に反射して幻想的だったな。

DSC02030.jpg

萩には3回ほど来ているのだけど、素通りばかりで城下町っぽいところには行ったことがない。
13:25 今回もENEOSセルフアトラスバイパス入口前SSで給油しただけ。

レーダーで確認すると雨雲はもう近くまで来ている(というか自分が近づいているのだが)。 いつ降ってきてもおかしくない。 ここから美祢の方へ降りていくか、それともまだR191を日本海側を走っていくのか?
出した答えはR191だった。

DSC02031.jpg

橋本川を渡って山陰本線をまたいで、R191は上り坂を上っていく。
13:41 山陰自動車道の橋脚を潜る手前で左へ逸れるR490と分岐する。 雨がポツポツしてきたが、まだ大丈夫だろう。

13:49 最高点の鎖峠は標高240m。 たいした峠ではなかった。
だが峠を越えるとどんどん雨脚が強くなってきた。 ヤバイ!! だがこんなときに限って雨宿りできそうな場所がない。

amayadori.jpg

雨は既に本降り。 もう場所を選んでいる余裕はない。
14:00 県道30号線との分岐点の歩道にバイクを乗り入れ、GIVIの防水バッグから合羽とブーツカバーを取り出す。 実は一年前に購入してからまだ使ったことがなかった。 袖を通すのも初めてだ。
戸惑いながらもなんとか装着を終え、再び走り出す。

片道30分もかからないが、普段バイク通勤なので合羽を着ることはよくある。
だが合羽を着るのは、自宅か会社の屋根付き駐輪場。 途中で降られるのはイヤなので、降りそうなら着てしまうようにしている(そういうときに限って降らないのだが)。
なのになぜ今回は萩で給油したときに合羽を着なかったんだろう? R191を行ったとしても雨にぶつかるのは避けられないと分かっていたはずなのに...

そんな心の動揺に追い打ちをかけるように、お尻の辺りが冷たくなってきた... まさか初めて使うのに破れているということはあるまい。 どこからか浸水しているようだ。

itamochi_loop.jpg

雨脚はどんどんと激しさを増している。 14:08 仙崎漁港の手前で県道34号線に左折。 
前を走る4トントラックが、屋根で雨で垂れ下がった木の枝をちぎり落としながら走っている。 前をよく見て走らないと危ないのだが、ヘルメットのシールドに直接放水されているような状況で視界が歪んでまともに見えない。

14:13 板持駅の近くで左折して「みのりロード」に入らなければならなかったのに、そのままR316に入ってしまった。 道路は川のようになっていて、減速せずに水たまりに突入するとフロントが浮き上がる。 信号待ちで足を着けないので、左足を縁石に乗せる。

このときは「どこかで雨宿りをしよう」とは思わなくて、とにかく走り続けて雨雲を突っ切ることしか考えていなかった。

14:34 長野粟野駅の手前でR191に復帰したと思ったら、1.5km走ったところで粟野川沿いの県道269号線へ。 この天気では角島に寄っても意味がない。
14:56 R191に復帰

DSC02032.jpg

15:25 若干弱まってきた雨のなか、毘沙ノ鼻に到着した。 イノシシの親子がお出迎え。

Capture+_2019-05-20-15-38-21.png

合羽のズボンの中に浸水していた理由は、ウエストバッグをしたままズボンを履いたからだった。
ズボンのウエスト部がしっかり上まで上がってなくて、なおかつ合羽の上着からウエストバッグがはみ出ていた。 ウエストバッグを伝ってズボンの中に雨水が流れ込んだようだ。
ウエストバッグの中にも浸水して、札入れがびしょびしょになっている。

DSC02033.jpg

駐車場には公衆トイレがある。 合羽着てると小用しづらく、危うく暴発させるところだった。

DSC02034.jpg

駐車場の外門は日没で閉門するらしい。 ここでキャンプするのはやめた方がいいね。

DSC02035.jpg

これは確かにバイクで行きたくなる距離だな。 ブーツカバーを引きずりながら200m歩く。

DSC02036.jpg

広場があった。 当然だが誰もいない。

DSC02038.jpg

毘沙ノ鼻の訪問証明書は、駅の観光案内所でも売ってるらしい(100円)。 こういうのは自己満足なんだから、誰かに証明してもらう必要はないけどね。

DSC02040.jpg

潮岬のように灯台でもあれば様になるのだろうけど、何もないので灯台のミニチュアが置いてある。

DSC02041.jpg

見晴台には地形図。 正面は響灘
いまはもう無いが、かつて実家があったところも載っている。

DSC02042.jpg

晴れていれば蓋井島が見えるはずだが、霧で何も見えない。

DSC02043.jpg

下を見下ろしてみる。 この先端が毘沙ノ鼻なのだろうか?
別に景色が素晴らしいからここに来た訳ではないので、これで満足。 これで残すは本州最東端、魹ヶ崎のみ。

Capture+_2019-05-20-15-39-12.pngCapture+_2019-05-20-15-39-43.png

ついでに墓参りしたかったが、この雨では...
福岡県でキャンプをしたいが、当初予定していた北九州市門司区の矢筈山キャンプ場は昨年7月の豪雨によりキャンプ場へのアクセス道が通行止めになっているようだ(2019年6月現在、徒歩のみ通行可能)。

地の利(使ったこと)があるのは若松区のしょうぶ谷キャンプ場だが、それもちょっと面白くない。
少し遠いが宮若市のいこいの里千石に行ってみよう。

15:41 出発する。 R191は安岡駅を過ぎたところで下関北バイパスに入る。 旧道は県道248号線になっているようだ。 山の田の交差点の渋滞はずいぶん減ったんじゃないかな?

DSC02044.jpg

16:17 関門トンネル下関料金所に到着。 渋滞を覚悟したが幸い流れはよかった。 まだ帰宅ラッシュが始まる前なのだろう。
バイクで下関に来るのもこれが最後かもしれない。 雨で終わるのは残念だが、故郷を捨てた者にふるさとの自然は厳しいね。

DSC02047.jpg

16:30 門司港駅に立ち寄る。 4年前に来たときは耐震工事中で囲われていた。 ようやく終わったようだ。

DSC02051.jpg

北九州の夕方のトラフィックを少し舐めていた。 心を無にして前進あるのみ。
18:20 いこいの里千石に到着。

DSC02050.jpg

これは... 受付時間外というより廃墟だよね?
さすがにここを利用しようとは思わないな。 来る途中にあった公園にテントを張れそうなところがあったから行ってみよう。

18:34 1kmほど戻ったところにある千石公園へ。 ここもキャンプ場のようだ。 しかも管理人の詰め所に明かりがついている。
駐車場にバイクを停めて詰め所に行き、「今夜キャンプをさせていただけませんか?」と尋ねると、「キャンプ場の営業は7月からなんです」という。

マジか! 確かに観光地じゃないキャンプ場は、夏休みしか営業していないところが多いんだよね。
ここで退いてはまた迷子になってしまうので、「埼玉から来たんです」「上のキャンプ場に行ったら閉まってて」「この大雨で困っていまして」と泣き落としに出る。

DSC02052.jpg

有り難いことに「お困りのようですし、テントを張って頂いていいですよ」と言っていただいた。 福岡県の方は情に厚いね。 ちなみに上のキャンプ場とここも含めて「いこいの里千石」なんだとか。

テントサイトはこのように囲われた区画になっている 雨はもうかなり小雨になってきた。 手早く設営を終える。

DSC02054.jpg

となりを流れる川の音が少し気になるが、とりあえず安全に野営ができればそれでいい。

DSC02055.jpg

19:00 風呂と買い出しに出発する。 途中で大きな虹が見えた。

DSC02056.jpg

19:22 ルートイングランディア若宮に到着。 健康ランドと聞いてやってきたのだが、イメージとだいぶ違ってビビる。

DSC02057.jpg

だが勢いよく走ってきたマークⅡが当然のようにEV用区画に停まり、上下スエットのおっさんが洗面器を小脇に抱えて入っていったから、たぶん健康ランドでいいのだろう。

心身ともにズタボロの状態だったが、受付の方は上品で親切だった。 おまけにJAFの会員割引も効く。 受付にひげ剃り(二枚刃)がご自由にと置いてあり、身体を洗うところにはシェービングクリームのスプレー缶もある。
お湯も気持ちよくて、天国のようなところだった。 20:20 出発。
20:33 7-11 宮若脇野店に立ち寄って晩飯と酒を購入する。

DSC02058.jpg

20:50 キャンプ場に帰還。 今日も長い一日だった。

DSC02059.jpg

7-11 で「くじを3枚引いてください」と言われて、引いたら3枚ともアイスが当たった。
「一人でキャンプなので」と言ったら、「これはすぐ無くなるから引き換えた方がいい」とガリガリ君のチョコミント味を渡された。 残りの2枚(雪見だいふく、アイスの実)は後日引き換えよう。

溶けるのが早そうなので、食事の前にガリガリ君を食べる。 チョコミントに外れはないけど、想像できる味。

DSC02061.jpg

ガッツリ食べたかったので具だくさんの弁当に。
スマホが圏外でFBにアクセスできず。 嫁が心配しているかも?
そのかわりラジオの入りは良い。 今回はほとんどラジオを聞いてないな。
23時就寝。


本日の走行距離 396km
Google Earth用KMZファイル(松江市~宮若市) → 20190520.kmz