トヨタ、東北生産車両の九州工場での代替生産を検討

トヨタ、補給部品・海外向けエンジン部品の生産再開へ:日刊工業新聞

トヨタ自動車は15日、国内向けのエンジンなどに使う補給部品の生産を17日に、海外工場向けのノックダウン部品の生産を21日に、それぞれ再開する方針を明らかにした。「いずれも愛知県三河地区での生産が可能」(幹部)なことを確認したため。国内工場では東日本大震災の影響を受けて14日から全面的に操業を停止しているが、部品から段階的に生産を再開し、週明けには「国内工場の操業は2割程度まで回復する」(同)見通し。
 
一方で車両生産の再開については、まだ時間がかかる見通しだ。トヨタは愛知県や九州でも、東北から調達している部品がある。津波にさらわれるなど震災による深刻な被害を受けた、東北のトヨタの1次部品メーカーは約10社。また、立ち入り禁止になった福島県の原発の半径30キロメートル以内に立地する1次部品メーカーは約20社にのぼる。
 
部品を生産するための金型の手配に1カ月は要するため、車両生産はサプライチェーンの整った車種から段階的に再開していく。時期のめどはたっていない。東北で生産する車両については被害のなかった西日本の工場で代替生産することも検討している。

クルマの構成部品の8割は、協力メーカーからの供給によるものです。 メインラインが稼動しても、部品が来なければ生産できませんね。