日産 追浜工場は稼働率5割 「でも、悲観はしていない」

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日産 松元副社長、追浜工場「稼働率5割でも、悲観はしていない」 (レスポンス) - Yahoo!ニュース

日産自動車の松元史明副社長は9月8日、追浜工場で行った記者会見で、同工場の稼働率について聞かれ、「5割程度でも、悲観はしていない」と明るい様子で答えた。
 
その理由は「従業員が自分たちがグローバルの日産を引っ張っているという自負を持っている」からだそうだ。追浜工場はEVの開発地域、新技術・新工法立ち上げやグローバルの展開拠点、グローバル新車・新パワートレインの生産準備という3つの役割があり、海外に教えながら自己発展していく工場と位置づけている。
 
そのため、「日々新しいことに挑戦し、新しい価値を見出している。そのため、競争力がどんどん上がっている」(松元副社長)という。しかも、グローバルの人材育成拠点として、重要な役目も果たしている。ルノーもここの人材育成制度を参考にし、モロッコに同様の拠点をつくったほどだ。
 
追浜工場は稼働率が低いが、なくてはならない工場で、グローバル日産の中で大きな存在感を示している。

まあ悲観はしてなくても、危機感はたくさん持っていると思いますが。

追浜って何作ってるんだっけ? リーフにジューク、キューブ、シルフィか。 8月の国内販売台数はというと、

車名     8月  前年比
シルフィ   326  58.6
リーフ    912  97.2
ジューク   720  41.6
キューブ   802  64.8

そりゃ確かに厳しいね。 キューブを除けば海外では売れている機種だけど、現地生産もしているので、そんなに輸出も出来ないだろうし。
追浜は2012年に1ライン閉鎖したんですが、それでもまだ稼働率50%というのは深刻です。

それにしても3年前は、中国が絶好調で国内もいち早く震災の影響から抜け出たことで、「国内販売で明確な2位を狙う」と鼻息が荒かった日産です。 2年前でも「16年度までに全世界で800万台の生産能力を」とか言ってました。 それが急激に元気がなくなっちゃいましたね。

対照的に2年前まで4期連続の最終赤字で、一時は株価が100円を割ったマツダが、今はSKYACTIVで絶好調です。
自動車業界というのは本当に一寸先は闇ですね。

【池原照雄の単眼複眼】グローバル生産支える…日産最古参「追浜」の生き方 (レスポンス) - Yahoo!ニュース

追浜工場が車両生産以外の“母工場”としてのタスクを背負うことになったのは2005年からで、人材育成の「グローバルトレーニングセンター」や、世界各地での工場や新モデル立ち上げを支援する「グローバルパイロットライン」などが動き出した。人材育成では各拠点でのトレーナーの教師役となる「マスタートレーナー」を実習や座学で養成しており、この9年間で910人が巣立った。
 
マスタートレーナーは海外で23に及ぶ教育施設の「拠点トレーナー」の育成に当たる。こうした仕組みにより、工場要員の育成は「従来の直接指導に比べて20倍のスピードになった」(高橋徹追浜工場長)という。9月8日に取材した際には、日産だけでなく仏ルノーが中国・武漢市に16年に開設する新工場の要員十数人も受講中だった。
 
日産とルノーは今年4月から「生産技術・物流」など4事業分野の統合強化に踏み出している。その一貫として、生産要員の育成でも両社の垣根を取っ払った格好だ。世界各地の工場立ち上げを事前の検討で支援するグローバルパイロットラインの役目も大きい。休止した追浜工場の量産ラインを活用して新設する海外工場のラインを再現。その工場要員も参加したうえで、3000項目以上を事前検討し、スムーズな生産立ち上げをサポートしている。(中略)
 
パワー88の実現にはさらに大幅な能力増強が必要であり、筆者の試算では13年度比で200万台レベルの増強がなければ、シェア8%もおぼつかなくなる。このため、14年度以降も新規海外工場の稼働が相次いでおり、5月にインドネシア、7月にはタイでそれぞれの第2工場が操業を始めた。いずれも年15万台の大型投資であり、既存工場を合わせたフル稼働時能力はインドネシアが同25万台、タイが37万台となった。
 
追浜工場の車両生産能力は現在年24万台。ただ、国内生産変動のバッファー拠点ともなっており、13年度の生産実績は『ジューク』など4モデルで12万台にとどまった。それでも、年間延べ500人の要員を海外工場のサポートに派遣、逆に世界の生産拠点からは受講生が集う工場ならではの活気が伝わってくる。

つか、タクトを遅くしたり早止めしたりしているから、従業員の仕事を確保するためにも教育業務を拡充しているんだろうけどね。