北海道ツーリングを考える(3)

ところで北海道ツーリングのベストな時期とはいつだろう?

北海道と言っても広いので一概には言えないが、札幌の雨温図を見てみよう。

北海道石狩地方札幌の気候(気温と降水量のグラフ(雨温図))
uonzu_sapporo.jpg

気温が最も高いのはやはり8月だ。 しかし降水量も多い。 実際、2011年の北海道ツーリングも、2017年の函館ツーリングも、かなり雨に祟られた印象がある。
降水量が少ないのは4~6月で6月(46.8mm)が最少。 6月の気温は埼玉のGWくらいのレベルなので、許容できなくはない感じ。
そう考えると6月下旬くらいが気温と雨量のバランス的によいのではないかと思う。

uonzu_saitama.jpg

ちなみに6月の札幌の降水量は、さいたま市でいうと12月~2月に近いので相当少ない。
それにしてもさいたま市で雨がいちばん降るのは9月なんだね。 梅雨よりも秋の方が雨が多い印象だったけど、データ上でもそうなんだね。


話を戻すと、あとは何を見たいかにもよるな。
岬とか灯台は「現地に行って、この目で見る」ことが重要なので、極端な話、雨でも構わない(晴れてるに越したことはないが)。
でも美瑛の丘などは、花が咲いてよく晴れた日じゃないと行く価値がない(曇天でもガッカリ)。 オロロンラインなど快走路も同じ。

食事などが目的の場合は、晴れている必要はないが雨だと非常に困る。
なぜなら合羽を着たまま店内に入るのが(たとえタオルで拭いたとしても)難しい場合があるし、脱いだり着たりするのが面倒になってしまいがち。
雨だと街道沿いで「ゆできび」を売ってないし。

札幌(道央)の過去の天気(実況天気・2019年06月) - 日本気象協会 tenki.jp
201906_tenki_sapporo.jpg

3,4日で周期的に変わっているが、一日中雨という日は少ないようだ。 あとは天気の良い日に、天気が良くないと意味がないスポットを回ることができるか否かだ。

とはいえ「明日、根室の天気が良い」からといって、稚内から瞬間移動できるわけではない。
週間天気予報で先読みして行程を組み直し、それでもダメなら諦めるしかないね。


札幌だけみて北海道の気候を語るのは愚の骨頂、というのは理解している。
たとえば反時計回りなら、苫小牧に上陸した足でそのままキャンプする可能性もある襟裳岬。

uonzu_erimo.jpg

6月の最低気温は10℃を割る。 この時期の北海道は、内陸よりも海岸線の方が寒そうだ、

北海道の四季 夏(6月)|札幌管区気象台ホームページ

「霧の街釧路」に代表されるように、北海道の太平洋側は霧の発生が多い地域です。特に6月から8月にかけては海霧が発生しやすい時期です。 北海道の南にある太平洋の高気圧から暖かく湿った空気が北海道の太平洋側の地域に流れてくるのですが、その間に冷たい親潮の上を空気が通ることで、海面に近い空気から次第に冷やされます。 そのときに、目に見えなかった空気中の水蒸気が細かい水滴になるため、透明だった空気が白い霧へと変わり、北海道の太平洋側の地域が霧に包まれます。

道東の方は霧が出て日が照らないから、なおさら寒く感じるだろう。 納沙布岬へ行くつもりなら冬装備が必要だね。

釧路の霧|釧路の四季|天気|釧路地方気象台ホームページ

上の図は、釧路・札幌・東京の月別の日照時間を表したグラフです。これによると6月は釧路と東京がほぼ同じですが、7月8月の夏の日照時間が札幌・東京に比べ少ないです。ただし、秋から春にかけては逆に、釧路が多くなっています。また、ここには載せていませんが東京を含めた年間合計日照時間は、釧路が約2,000時間なのに対して、札幌・東京は約1,800時間となっています。このことからも、釧路は比較的に太陽の出ている時間が多いといえるでしょう。

5月までは天気がいい日が多いようだが、6月は梅雨の東京レベル。 まあでもこればっかりはそういう気候なのだから仕方がないな。